フィボナッチとは多くの人が自然と意識をしてしまう数列で、相場の動きにも関わっています。ここではバイナリーやハイロー攻略で役立つフィボナッチの基礎知識からおすすめの組み合わせまで紹介しています。
- フィボナッチの基礎が分かる
- フィボナッチリトレースメントが分かる
- フィボナッチエクスパンションが分かる
- フィボナッチと相性の良いインジケーターが分かる
フィボナッチとは
フィボナッチとは、12世紀ごろの数学者「フィボナッチさんが発見した数列」になります。
まずはフィボナッチ数列をご確認下さい。
フィボナッチ数列は以下の様な公式から成り立っています。
数列だけ見ても「???」となるのですが、この数列は自然界と深い関係があります。
フィボナッチさんは「ウサギの増える様子」を見てこの数列(フィボナッチ数列)を発見しています。
- 雄と雌のウサギを観察
- 1ヶ月目は「雄と雌のペア1組が誕生」し、子ウサギを産む
- 2ヶ月目は「雄と雌のペア2組が誕生」し、子ウサギを産む
- 3ヶ月目は「雄と雌のペア3組が誕生」し、子ウサギを産む
- 4ヶ月目は「雄と雌のペア5組が誕生」し、子ウサギを産む
- 5ヶ月目は「雄と雌のペア8組が誕生」し、子ウサギを産む
- その後、13、21、34と雄と雌のペアが増えていく
自然界ではフィボナッチ数列に基づいた、動きや形を多く見る事が出来ます。
この様に自然界とフィボナッチ数列は切っても切れない関係性になっています。
フィボナッチ数列は最も美しいバランス
この世で最も美しいバランスと言えば「黄金比(1:1.618)」が有名ですが、この黄金比はフィボナッチ数列から出来ています。
図の様に分子と分母にフィボナッチ数列を配置した場合、以下の様な数値に近づきます。
フィボナッチ比率 算出方法 0.236(23.6%) 任意の数字を、2つ飛ばしの次の数字で割る(例:55÷233=0.236) 0.382(38.2%) 任意の数字を、1つ飛ばしの次の数字で割る(例:34÷89=0.382) 0.618(61.8%) 任意の数字を、次の数字で割る(例:144÷233=0.618) 1.618(161.8%) 任意の数字を、前の数字で割る(例:610÷377=1.618) 2.618(261.8%) 任意の数字を、1つ飛ばしの前の数字で割る(例:987÷377=2.618) 4.236(423.6%) 任意の数字を、2つ飛ばしの前の数字で割る(例:1597÷377=4.236) 引用:ONDA証券
- 2÷3=0.67
- 3÷5=0.6
- 5÷8=0.625
- 8÷13=0.615
- 13÷21=0.619
- 21÷34=0.618
- 34÷55=0.618
- 55÷89=0.618
フィボナッチ数列の「0.618」や「0.382」と言われてもピンとこないのが普通です。しかし「0.618」や「0.382」と言った数字は美しいバランスな為、多くの方が自然と意識してしまいます。
少しスピリチュアルな話になってしまいますが、フィボナッチ数列に対して、もしかしたら共通の感覚があるのかもしれません。
フィボナッチは万能では無いが一定の影響力がある
フィボナッチ数列はあくまでも「自然界における神秘」である為、フィボナッチ数列通りに必ず相場が動くものではありません。
しかし、フィボナッチ数列は多くの方が知っているのも事実です。
日本ではあまり知られていないフィボナッチ数列ですが、海外です占星術レベルで知られており、信じられています。
例えば、フィボナッチ数列である「89」や「144」と言う数字は、日本人にとってピンとこない数字ですが、海外では節目の数字として認知されています。
多くの方が知っている数字は、意識されやすく相場にも影響を与えます。
実施に取引チャートを見ると61.8%や38.2%付近で反応している事が多々あります。これは多くトレーダーがフィボナッチ数列を知っており、意識している(無意識も含む)からこそ起こる現象と言えます。
フィボナッチの使われ方
フィボナッチは線を引くだけで、どのラインが意識されやすいのか、レジサポの優位性を視覚的に表示してくれます。
FXやバイナリーオプションにおいて「意識されているレジサポを見つける事は重要」になります。
意識されているレジサポはそれだけ機能する可能性が高いので、押し目・戻り目、ブレイクダウンの基準にする事が出来ます。
フィボナッチは意識されているレジサポを見つけるツールと覚えておきましょう。
フィボナッチの種類
フィボナッチの種類の大きく分けると「フィボナッチリトレースメント」と「フィボナッチエクスパンション」の2種類に分かれます。
それぞれ使い方が異なりますので、混合しない様ご注意下さい。
- トレンド中に発生する一時的な「押し目」や「戻り目」がどのくらいで転換するのか分析する際に使用します。
- 現在のトレンドがどこまで続くか確認する際に使用します。
フィボナッチリトレースメント
フィボナッチリトレースメントは、フィボナッチ比率を用いて、トレンド相場における反発や反落するポイント見つける見極める事ができるテクニカル指標です。
まず初めに、トレンドとは下降と上昇を繰り返しながら形成されています。
上昇トレンド中に発生する一時的な下降を「押し目」、下降トレンド中に発生する一時的な上昇を「戻り目」と言い、この「押し目」や「戻り目」がどのくらいで転換するのか分析するのが、フィボナッチリトレースメントになります。
具体的には、トレンドの最中に一時的な下降が発生した場合に、フィボナッチリトレースメントで線を引きます。
線を引くと「23.6」・「38.2」・「50」・「61.8」・「100」の線が表示され、表示されたフィボナッチ数列のラインで反発しやすくなっています。
反発した直後に購入する事が出来れば「押し目買い」が成功したと言えます。
「23.6」・「38.2」・「50」・「61.8」などのフィボナッチ数列は多くの人が意識している事もあり、数列の付近で反応する事が多くあります。
フィボラッチ数列の中でも特に反応しやすのが「38.2」・「50」・「61.8」と言われています。
もう少し詳しく説明すると「強いトレンドが発生している時は38.2」、「弱いトレンドが発生している時は50や61.8」付近まで戻りやすくなっています。
とは言えフィボナッチ数列=必ず反発すると言う事ではないので、あくまでも「押し目買い」や「戻り売り」の参考程度にご活用下さい。
フィボナッチは基本的に単体で使うのではなく、移動平均線やボリンジャーバンド、RSIと言ったインジケーターと一緒に使い、より重なるポイントを探します。
フィボナッチリトレースメントMT4での設定方法
上部メニューより「フィボナッチ」⇒「リトレースメント」を選びます。
上昇トレンドの場合は「安値」から「高値値」に向かってドラッグします。
下降トレンドの場合は「高値」から「安値」に向かってドラッグします。
線の引き方に細かい決まりは無いのですが、「ローソク足の実態に合わせる方」や「ヒゲに合わせる方」に分かれています。
線を引くとフィボナッチ数列である「0」・「23.6」・「38.2」・「50」・「61.8」・「100」の線が表示されます。
フィボナッチエクスパンション
フィボナッチエクスパンションは「トレンドがどこまで続くかを確認」する為の指標で、「エクスパンション=拡大」と言う事もあり、相場の拡大を予想するツールになります。
フィボナッチエクスパンションMT4での設定方法
フィボナッチエクスパンションの設定はやや複雑となっています。まず前提として「トレンドが発生している事」と「押し目の安値」が必要となります。※上昇トレンドの場合
フィボナッチエクスパンションはMT4の上部にあるメニューより「挿入」⇒「フィボナッチ」⇒「エクスパンション」を選びます。
安値から高値に向けて線を引きます。
安値から高値に向けて線を引くと、押し目方向にも線が引かれます。※見えにくいので線を強調しています。
この押し目方向に引かれた線も調整する必要があります。
線に合わせてダブルクリックすると、線の下に□のマーク表示されて線を調整する事ができるので、線を押し目の安値に合わせます。
フィボナッチエクスパンションの線の引き方をまとめると以下の様になります。
- 安値と高値を線で引く
- 線をダブルクリックして押し目の安値に合わせる
MT4の場合、線をダブルクリックすると調整が可能ですが、線が細い事もありうまくダブルクリックする事ができません。
多少慣れが必要になるので、慣れるまで何度か練習される事をおすすめします。
線を引き終わると「61.8」・「100」・「161.8」のラインが表示されます。
トレンドが何処で終わるのかは分かりませんが、「61.8」・「100」・「161.8」付近で反応しやすくなっています。
今のトレンドは「61.8」や「100」で終わるなど予想を立てなたら取引する事が出来ます。
フィボナッチと相性の良いインジケーターで攻略
フィボナッチは「フィボナッチリトレースメント」、「フィボナッチエクスパンション」共に、トレンドに対して線を引きます。その為、トレンド系のインジケーターとの相性は良くなっています。
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
移動平均線を使った手法
移動平均線は視覚的にも分かりやすく、線の角度を見るだけでもある程度判断する事も出来ます。
例えば、短気・中長期線を引く事で、「①もみ合い」、「②トレンドの転換点」、「③トレンド」を確認する事が出来ます。
移動平均線を使ったトレンドの確認で特におすすめなのが「パーフェクトオーダー」になります。
パーフェクトオーダーは、3本の移動平均線が上から短期・中期・長期の順番で並んでおり、同じ方向に傾いている状態を言います。
このパーフェクトオーダーが発生している時は強いとトレンドが発生しています。
パーフェクトオーダーと「フィボナッチエクスパンション」を組み合わせれば、強いトレンドがどこまで続くのかを予想する事が出来ます。
またパーフェクトオーダーと「フィボナッチリトレースメント」を組み合わせれば、強いトレンド中の「押し目買い」や「戻り売り」を狙う事が出来ます。
バイナリーオプションやハイローオーストラリアでは「30秒や1分取引など短時間取引」をされている方が多いと思います。
短時間取引をされている方におすすめの設定は「3」・「8」・「13」となっており、ここでもフィボナッチ数列が使われています。
ボリンジャーバンドを使った手法
ボリンジャーバンドは、±1σ、±2σの様にσ(シグマ)を利用します。σ(シグマ)と聞くと難しい感じがしますが、難しく考えなくても大丈夫です。
ボリンジャーバンドは画像の様に±1σ内に68.3%、±2σ内に95.5%の確率で収まる様になっています。
±1σ | 68.3% |
---|---|
±2σ | 95.5% |
±3σ | 99.7% |
ボリンジャーバンドは強いトレンドが発生した際に「バンドウォーク」が発生しやすくなります。バンドウォークとは上昇トレンドの場合+2σと+1σの間を、下降トレンドの場合-2σと-1σの間を価格が推移する事になります。
画像では+2σ付近でバンドウォークしています。
このバンドウォークと「フィボナッチエクスパンション」を組み合わせれば、強いトレンドがどこまで続くのかを予想する事が出来ます。
またバンドウォークと「フィボナッチリトレースメント」を組み合わせれば、強いトレンド中の「押し目買い」や「戻り売り」を狙う事が出来ます。