コラム

 公開日: 2013-01-15 

離婚を決意したときにまず何をすべきか

離婚を有利に進めるには,何をすればよいのでしょうか。

配偶者に離婚したいことと伝え,親権,養育費,財産分与,慰謝料といった条件について配偶者が合意し,実際にその合意を履行してくれれば何の問題もありません。

しかし,そのように問題なくスムーズに離婚できるケースばかりではありません。

また,スムーズに合意できても,合意を履行してくれない場合もあります。

配偶者との離婚協議はスムーズに終わるのがベストですが,万が一協議がまとまらなかった場合,合意を履行してくれない場合に備え,何をすればよいのでしょうか。

1 なぜ離婚したいのか,配偶者のどういうところが嫌で離婚したいのか,他人に説明できるようにメモに整理しましょう。

家族構成,双方の実家との関係といった背景事情からはじまり,配偶者の具体的な発言・行動,それに対するあなたの対処,あなたの対処に対して配偶者がどうリアクションしたか,配偶者の発言や行動があなたや子どもにどのように影響したか等々について,日時・場所を特定して詳細かつ具体的に書いていきましょう。

ポイントは,「全く見ず知らずの他人が読んでも理解できる」ように,分かりやすく整理することです。

当事者間の協議がまとまらなければ,家庭裁判所での調停に進み,調停も不調になれば訴訟になります。

調停になった場合には,調停委員にあなたの言い分を十分に理解してもらうことが重要です。

訴訟においては裁判官にあなたの言い分を理解してもらえなければ敗訴してしまうこともあります。

ですから,「全く見ず知らずの他人が読んでも理解できる」レベルにまで整理しておくことが非常に重要なのです。

2 配偶者の不倫の証拠は必ず残しておいてください。

配偶者の不倫は,「不貞行為」として離婚原因になるとともに,慰謝料の請求根拠にもなります。

離婚原因は離婚を求める側が主張・立証しなければなりません。慰謝料は,請求する側が主張・立証しなければなりません。

つまり,離婚したい理由が配偶者の不貞行為である場合,不倫の事実が立証できなければ離婚も認められず,慰謝料も認められないことになってしまいます。

しかし,実際に法律相談を聞いていると,「主人が不倫相手あてのメールを間違って私あてに送ってきたのだけども,消去してしまった」といった話をよくお聞きします。

これでは離婚の話を有利に進めることはできません。

配偶者の不倫の証拠になるようなものを手にした場合には,必ず残しておいてください。

ときに,正攻法で不倫の事実を問い詰めるのが有効な場合もあります。

相手方を問い詰め,不倫の事実を認めさせた場合には,その会話を録音しておくか,不倫の事実を認める文書に署名捺印させてください。

文書には,不倫相手の氏名・住所・勤務先,いつどのように知り合い,いつどのように不倫関係に至ったのか,いつどこで不貞行為に及んだのか,不倫関係はいつまで続いたのか等について,書いてもらってください。

不倫相手と話をする場合もあるかと思います。その場合には,氏名・住所を確認したうえ,上記と同様の内容を聞き出し,会話を録音しておいてください。

3 配偶者の仕事の内容,給料の金額,預貯金等のある金融機関名・支店名・口座番号,保険・共済契約の内容,所有不動産の所在地等の情報を控えておいてください。

これらは,財産分与を求める際に必要となります。

たまに,給料の振込口座を2か所に分け,1つを生活費として配偶者に教え,もう一つは自分の遊び用に配偶者に教えないという場合があります。給料明細も確認した方が良いでしょう。

4 子どもの親権者になりたい場合,別居するときは子どもを相手方に連れて行かれないようにしてください。

子どもが幼い場合,母親が親権者とされる場合が多いのですが,別居後ずっと父親が監護養育しているといったケースでは,父親に親権が認められる場合があります。

5 協議がまとまった場合,まず,合意内容を箇条書きにした合意書を作成し,当事者双方が署名捺印してください。

次に,相手方とともに公証役場に行き,合意内容を公正証書にしてもらってください。

公正証書にすると,相手方が合意を履行しない場合,訴訟を経ずに直ちに強制執行することができます。

公正証書を作成する前に合意書を作成する意味ですが,公正証書を作成するには当事者双方が公証役場に赴く必要があります。

口頭で合意ができ,「では何月何日に公証役場で待ち合わせましょう」と約束したのに,当日相手方が来ず,その後連絡が取れなくなったいう場合,合意を証明する文書がないことになってしまいます。

このようなことを避けるため,合意ができたら取り急ぎ,どんな紙でもかまいませんから,合意書を作成し,署名捺印をしてもらっておいた方が良いでしょう。

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