和ろうそく作りのプロ
プロTOP:松本恭和プロのご紹介
伝統的な手作りの和ろうそく。ちょっと特別な日に灯してみませんか?(1/3)

西宮で清浄生掛(しょうじょうきがけ)の和ろうそく作りを守り続ける
ろうそくの炎をながめているとき、おだやかな気分になる感覚を味わったことはありませんか? 言葉では説明できない感覚を抱くのは、日本人としての原風景を呼び起こされているからかもしれません。西宮市にある有限会社松本商店は、兵庫県伝統工芸品に指定されている和ろうそくを製造、販売しています。店頭には色鮮やかな絵ろうそく(絵を描いた和ろうそく)が並び、思わず見とれてしまいました。
松本商店の歴史は江戸時代の嘉永にまでさかのぼります。和ろうそくは照明器具として愛用されていた江戸時代が最盛期。当時、和ろうそく屋は関西にも多くあったそうです。しかし、電気の普及により、その数は全国で30店舗にまで減少。そんな中、伝統を守り続けているのが松本商店の4代目、松本恭和さんです。10年ほど前から、和ろうそくはテレビ番組などの影響でインテリアとしても人気を博し、再び人々の心を魅了しています。
ハゼの木の実の「木(もく)ろう」を原料とし、灯芯は和紙にイグサを巻きつける純植物性の和ろうそくは、清浄生掛(しょうじょうきがけ)が原則。清浄とは「混ざり気のない」という意味で、生掛は「手作り」を指します。松本さんは和ろうそくの魅力(みりょく)を手作りの温かさと言います。一本の和ろうそくが完成するまでのドラマを教えてくれました。
「ハゼの実を採る作業は、常に危険と隣り合わせです。その木の高さは10メートルにも及ぶので、落下事故が起こる危険性もありますし、また漆科ですので、樹液などにふれると皮膚がかぶれてしまいます。“ちぎりこさん”はこんな過酷な状況下で、木に登ってハゼの実を採ってくれています。そして、和紙にイグサを巻きつけるのも手作業。内職仕事として田舎のおばあちゃんたちが安い賃金にもかかわらず、地道に作業してくれています。この人たちの苦労があってはじめて、私たちは安心して和ろうそくを作ることができるんですよ」。多くの人々の手を経て灯される和ろうそく。その炎のゆらめきに感じる温かさは、松本さんが言うように「手作り」から生まれているのです。
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