コラム

 公開日: 2015-10-16 

眺望を楽しむ家(六甲山麓に家を建てる)

今回のテーマは、「家からの眺望」です。

「毎日生活をする家に、眺望なんて必要ない」そういう人もいるかもしれません。

しかし、タワーマンション(特に高層階)を選んだ人にその理由を聞くと、多数の人が「眺望の良さ」と回答します。

実際、タワーマンションは上層階の方が販売価格も高く設定されていることは、皆さんも御存知かと思います。

そう考えると、家からの眺望というものは、充分に価値があるものだと言えるかもしれません。

神戸の眺望

生活する上で考えても、眺望が良い住宅地は陽当たり、風通しも良くなる訳で、快適性が高い立地と言えると思います。

更に高台の家なら、隣地からの視線も外れることが多いため、開放的な間取りも計画しやすくなります。

窓から見下ろす夜景や、開放的なバスルーム、眺望に恵まれた屋上や広いバルコニーなども、住む人にとっては魅力的です。

バスルーム
写真は開放的なバスルーム向きの浴槽「スーパーエクセレントバス」(TOTO)です。


平野が広い関東地方では、眺望に恵まれた高台というと、どうしても都心から遠く離れた郊外の住宅地しか選べなくなってしまいます。
(そのため、タワーマンションが人気なのでしょうか?)

しかし、山が都市部に近い関西では、眺望の良い住宅地が、大阪や神戸、京都の中心部からそう遠くないところにもあります。


特に阪神間、西宮から芦屋、神戸の山側、六甲山系の麓は、交通も便利で環境の良い住宅地がたくさんあります。

このエリアの住宅地は、南側が海に向かって開けていることから、眺望と共に陽当たりも良いところが殆どです。

さらに、山側から吹く風で通風も良好、北側の六甲山系は緑も多く、昔からの高級住宅地として周辺環境も良く、非常に人気があります。


家を設計する立場からみても、この「阪神間の山手」は、住みやすく魅力的な住宅地であると言えます。

その分、昔から安定して住宅地の値段も高いのですが・・・考えようによっては資産価値が下がらないエリアであると言えるかもしれません。

神戸の眺望

眺望を楽しむ家を建てる場合、お勧めの「六甲山麓」ですが、実際に土地を購入し家を建てる場合、幾つか確認しておいて欲しいことがあります。

以下に、それらの項目を挙げてみます。


◆地盤の成り立ちを確認すること

基本的に、六甲山麓は、安定して強固な地盤の多いエリアです。

しかし、元々が傾斜地ですから、どうしても山を切り崩し、造成した住宅地が多くなっています。

その場合、切り土の場合はそれほど問題ないのですが、盛り土の場合は要注意です。

盛り土は「新たに土を入れた地面」なのですから、当然、地盤支持力は弱くなっています。

家を建てる土地の地盤がどうなっているのか、計画前にある程度把握しておく必要があります。


◆擁壁を確認すること

眺望が良いところは傾斜地が多くなりますから、当然、擁壁も多くなります。

擁壁に関しては、大まかにいって「新しいもの程、安全」であるといえます。

言い換えれば、古い擁壁は要注意です。

確認申請で、新築時に擁壁の作り替えが求められる住宅地もありますので、擁壁のある土地は計画段階で建築士に相談してみてください。
※こういう場合、不動産会社、特に「売り主側の不動産会社」に相談することは、あまりお勧めしません。


◆建築条例を確認すること

阪神間の山の手、六甲山麓の行政区分は「神戸市」「芦屋市」「西宮市」(一部宝塚市)になります。

住宅の建築時には、これらの行政機関の建築指導を受けることになります。

ここで知っておいて欲しいのは、これらの市で、建築に関する条例、指導内容が大きく違うことです。

神戸市では問題のない住宅が、西宮市では建てられない・・・こういう例は珍しくありません。

また、建てる地域によっては、建物の外観デザインまで規制する条例があります。

家を建てる場所の規制内容については、土地の購入前、新築計画前に充分調べておく必要があります。


◆安全性を確認すること

山手の地域ですから、洪水被害、津波の心配は、ほぼ無いでしょう。

しかし、傾斜地ですから、豪雨時の土砂災害については、全く無いとは言い切れません。

土砂災害の危険性については、阪神間のどのエリアでも起こりうることなので、過剰に心配する必要は無いかと思いますが、いざというときにも安心出来る家を建てて欲しいと思います。

【参考】災害から生き延びるための家

神戸の眺望

阪神間では、昔から六甲山麓には眺望が楽しめて利便性も高い住宅地として、岡本、御影、芦屋、夙川、苦楽園などの地域が開発されてきました。

しかし、これらの眺望の良い土地は傾斜地、変形地も多く、家を建てるのには、技術と工夫が必要なところも多数有ります。

最新の技術とアイデアを絞って、その景観、土地を生かした家を建ててください。


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