コラム

 公開日: 2014-03-19  最終更新日: 2014-08-26

住んでからわかる失敗、イライラポイントとは【シャワーに関する不満】

今回から何回かにわけて、家を建てた後にはじめてわかる失敗ポイント、イライラポイントについて紹介していきます。


家を建てるとき、施主には考えること、決めることがいっぱいあります。

本当は間取りや住みやすさについてじっくりと検討していかなければならないのに、資金やローン、引っ越しのスケジュールなど、直接家つくりに関係ないことまで決めていかなければなりません。

住宅メーカーの営業担当者は「早く決めて欲しい」と催促してくるし、会社によっては間取りや設備などの詳細が決まる前に、仮契約をさせられるところもあります。
(こういう会社は、あまり健全とはいえませんね・・・)

そういったバタバタとした状況の中に、住んでみるまで思ってもみなかった不満点が入り込む余地があります。

「大失敗ではないけど、ちょっとイライラすること」「ちょっと計画を変えたら避けられたこと」「教えて貰っていたら避けられたこと」・・・今回は、そういうポイントを幾つかあげていきます。

家を建てるときの参考にして下さい。


◆シャワーのお湯の出るのが遅いイライラ

まず、シャワーを使おうとするとき、なかなかお湯が出てこないという不満点についてです。

シャワーの水が、いつまでもお湯にならない・・・冬だと裸のままで寒い思いをするし、大量の水をそのまま捨てているのも気になります。

お湯の出が遅いことの主な原因は、給湯器からシャワーまでの距離が遠いことです。

通常、お湯を使うときの流速は、給湯器にも依りますが2m/秒くらい、水圧が低い場合はもっと遅くなります。

もし、給湯器の場所が遠く、シャワーまでの距離が10mになれば、お湯が出るまでに最低でも5秒以上、実際には給湯器の立ち上がり時間もありますので、もっと時間が掛かります。

シャワーを使ったとき、すぐにお湯が出ないのは、結構イライラすると思います。


家の間取り、敷地条件などもありますので、給湯器をシャワーの近くに設置することが難しい場合もあるかもしれません。

また、キッチンや洗面の給湯を優先して、給湯器の場所をそちらに近く設置するという考えもあるでしょう。

オール電化の給湯器など、大型の機器は置き場所を選ぶので、どうしても浴室から遠い位置になってしまう場合もあるかもしれません。


しかし、出来る限り給湯器とお湯を使う場所の距離を近づけるよう、設計を工夫するべきだと思います。

家を建てる前には、給湯器と浴室の距離をチェックしておきましょう。


◆シャワーのお湯が弱いイライラ

お風呂での不満点のもうひとつは、シャワーの水圧が弱いことでしょうか。

シャワーの水圧が弱い原因として、一昔前なら、瞬間湯沸かし器の性能や、水道管の水圧が原因であることが多かったと思います。

しかし、最近は瞬間湯沸かし器の性能も高くなり、水道の水圧も高く設定されています。

たとえば、阪神間の殆どの地域は、5階建てくらいまで直接給水が行えるくらい、高圧で送水がされています。

このエリアの戸建て住宅であれば、3階でも充分な水圧が確保されていると思います。


水圧は充分なのに、何となく「シャワーが弱い」・・・その感じる原因のひとつとして、オール電化などで「貯湯タンク型」の給湯器を使っている場合があります。

貯湯型の温水器の場合、お湯の水圧はタンク内の圧力によって決まってきます。

たとえば、貯湯型「電気温水器」の場合、水圧は170Kpa~300kpaくらい。

製品によって水圧は違いますが、水圧設定の低いものは、お湯が弱く感じされるものもあります。

また、これくらいの水圧だと、2階に浴室がある場合には、シャワーが弱く感じられる可能性もあります。

ガスを使った貯湯タンク(エネファーム)の場合、貯湯タンクの水圧が500kpaくらいで、電気温水器に比べると1.5~2倍高い水圧が設定されているようです。

これだと2階でのシャワーも問題なく使えます。
(流石に3階までは推奨されていません)


最近は、天井に付けるシャワーやマッサージ付のシャワーヘッドも人気があります。

天井取り付けシャワー

写真は、TOTOのシャワーバーです。

この機器は「最低吐水圧120~150kPa」となっています。

これだと、設計水圧の低い貯湯型電気温水器の場合、「なんとか使える程度」の水圧しか無いということになります。

マッサージ機能付きシャワー

これもTOTOの製品、マッサージシャワーヘッドです。

マッサージ機能などのついた多機能なシャワーヘッドは、各社から販売されています。

マッサージは高い水圧で行うものですので、当然、水圧が低いと性能を発揮出来なくなります。


シャワーの水圧というのは、個人の感覚に依る部分が多いと思います。

「ひとによって感じ方が違う」ということは、「気になる人にとっては、充分イライラポイントになる可能性がある」ということでもあります。

「製品カタログ上は使える筈」と「自分の好み」は違います。

「弱いシャワーは嫌い」「マッサージ付シャワーヘッドを使いたい」という方は、自分の好みを設計者に伝えて、事前によく相談して下さい。



【参考】お風呂について(浴室暖房乾燥機/猫足バスタブ/檜風呂など)

【参考】個人的にお勧めする洗濯用品【ガス乾燥機/室内物干し】

【参考】洗濯物は何処に干す?本気で洗濯を考える家作り

【参考】2階あるいは3階にお風呂を設置した場合の問題点、注意点

【参考】2階あるいは3階にお風呂を設置した場合のメリット

【参考】シャワールームの設置費用、使い勝手、問題点について


◆ その他の関連コラム / 目次 ◆

建築士が考える、失敗する家作りのパターン

住みやすい家を作るための設計者の選び方

安心できる家つくりには「工事監理」が重要です

建築士が考える手抜き工事をさせない方法

鉄筋コンクリート住宅が都会向きの構造である理由

地震に強い家

耐久性に優れた家

地下室のある住宅/費用・効果・注意点・問題点とは?

   ◇ ◇ ◇

家を作るときに考えて欲しいことについて、こちらのページに纏めてみました。

テーマ別コラムのまとめ【ペット/寒さ対策/子育て/地震に強い鉄筋コンクリート住宅など】
http://mbp-kobe.com/revontulet/column/25680/

興味のある分野があれば、是非、目を通して下さい。

 ◇ ◇ ◇

家つくり、土地探しなど、住宅に関すること、何でも御相談下さい。

■電話でのお問い合わせ
078-862-9386【平日9:00~17:00】

■メールでのお問い合わせ【匿名でのお問い合わせでも構いません】
infomation@revontulet.jp

■Webメールでもお問い合わせを受け付けております。
こちらから送ることができます。

土地がある人、土地を探している人、ハウスメーカーの家に飽き足らない人・・・何でもお気軽に御相談ください(御相談内容の守秘義務は厳守します)。

この記事を書いたプロ

レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所 [ホームページ]

一級建築士 浅井知彦

兵庫県神戸市中央区山本通2-8-2 [地図]
TEL:078-862-9386

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

4

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
神戸市中央区在住の一級建築士、浅井知彦さん。建築素材の経年劣化を中心に研究していた技術畑出身で、素材や構造から「必然性のあるデザイン」を提案

かっこいいには必然がある。技術系建築士の家づくり(1/3)

 「かっこいいものには必然がある。合理性・機能性のなかからデザインが生まれる」と語るのは、神戸市中央区で一級建築士事務所を構える浅井知彦さん。デザイン系の一級建築士が多いなか、異色ともいえる研究所出身の技術系の一級建築士です。建物や建築素材...

浅井知彦プロに相談してみよう!

神戸新聞社 マイベストプロ

会社名 : レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所
住所 : 兵庫県神戸市中央区山本通2-8-2 [地図]
TEL : 078-862-9386

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

078-862-9386

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

浅井知彦(あさいともひこ)

レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
テーマ別コラムのまとめ【ペット/寒さ対策/子育て/地震に強い鉄筋コンクリート住宅】
屋上緑化

コラムも100回を超えましたので、ここで一度、代表的なコラムをテーマ別にまとめてみたいと思います。興味のあ...

[ 住宅 ]

LED照明で変わったこと
イメージ

近年、住宅の照明にもLEDが急速に普及してきました。住宅用LED照明は製品の値段も下がり、商品の種類も増え、...

[ 家を建てるときの新常識 ]

全面リフォームは安くない。「新築そっくりさん」も安くありません。
イメージ

リフォームについては、新築に比べると情報が少ないためか、いろいろと誤解があるように思います。今回はリフ...

[ 家を建てるときの新常識 ]

プレハブ住宅は安くない。
イメージ

今回採り上げる「プレハブ住宅」とは、ハウスメーカーが販売している規格化住宅を指しています。具体的にいえ...

[ 家を建てるときの新常識 ]

木造2階建て住宅でも構造の安全性チェックは絶対に必要です
イメージ

これは「新」常識といって良いのか判りませんが、法律上「構造の安全性をチェックしていない家は建てられません」...

[ 家を建てるときの新常識 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ