コラム

 公開日: 2014-02-12  最終更新日: 2014-08-01

注文住宅の照明についてのアドバイス

マンションや建て売り住宅では、廊下やトイレなどには最初からダウンライトが付いており、部屋の照明は自分で買ってきて取り付けるというのが普通です。
照明器具の選択肢というのは、あまりありません。

ハウスメーカーの住宅も、メーカーに依っては選択肢の殆ど無いところがあります。

しかし、設計事務所の注文住宅では、自分で照明器具を選ぶことが出来ます。

すべての照明器具を、取り付け場所を含めて一から選ぶというのは大変ですが、好みや方針を設計者に伝えて、それに併せた照明計画を考えて貰うことは出来ます。


今回は、注文住宅での照明器具の選び方について、基本的な考え方や、私が普段の設計で心がけていることを幾つか書いていきます。


◆必要な明るさは年齢で変わるということ

「ものを見るのに必要な明るさ」というのは、年齢によって違います。

国際照明委員会の研究では、「高齢者は若年者の2倍程度の明るさが必要」という調査結果が出ています。

三十歳代の施主が設計した家が二十年後には暗く感じられる、祖父や祖母が生活するには暗すぎるという可能性も出てきます。

居室の主照明が交換可能タイプなら、必要に応じて明るいものに交換するという方法もあるでしょう。

しかし、洗面所などは、交換出来ないダウンライトを使っている場合も多いと思います。

洗面、洗濯室、脱衣室などについては、明るめの照明器具を選ぶか、交換可能な照明器具、照明付の洗面台などで明るさを確保しましょう。

寝室で本を読む人は寝室での明るさの確保も考えておきましょう。

ウォークインクローゼット内の照明器具も、明るめにしておいた方が洋服選びに便利です。


◆間接照明は補助的にしか使えない

おしゃれなデザイナーズ住宅の部屋をみると、大抵、間接照明で内部空間を演出するような照明計画になっています。

オレンジ色の光を効果的に使い、陰影を出した照明プランはインテリアデザイン的には格好よく、来客時などにも受けが良いと思います。

しかし、リビングは生活の場でもあります。

テレビをみるくらいなら少し暗くても大丈夫ですが、雑誌や本を読む、ちょっとした書類を書くような場合には、このような照明だけでは不便です。

生活の場では「魅せる照明」と「生活する照明」の両方を、ちゃんと用意しておかないといけません。

スポットライト

こういうシンプルなスポットライトは、間接照明、直接照明の中間的に使えるので、結構便利です。

壁の高い場所に付ければ、視界に入っても、あまり邪魔になりませんので、リビング、廊下などでもおすすめです。


◆交換のことも考える

最近は天井の高いリビング、吹き抜けなどのある家も多いと思います。
(私もよく計画します)

こういう家の場合、当然ですが、照明器具が手の届かない位置に設置されることも出てきます。

高い位置に照明器具を取り付ける場合、ランプの交換についても、少し考えて置いた方が良いかもしれません。

最近は、LEDなど長期間交換しなくても良い照明が出てきたので便利になりました。

しかし、白熱球やクリプトン球の照明器具を選ぶと、交換頻度は多くなります。

こういう照明器具を選ぶ場合は、ランプの交換頻度、手間にご注意下さい。
(白熱球やクリプトン球などは、電気代も少し高くなります)


◆シンプルな照明器具

本来、家に欲しい機能は「明るさ」です。「照明器具本体」が欲しい訳ではありません。

そう考えると、照明器具の本来の在り方としては「機能的」「シンプル」「インテリアを邪魔しない」ようなものが良いのではないかと考えています。
(シャンデリアなど、インテリアとしての照明器具が必要な場合は別ですが)

コーナーライト

階段や廊下などの照明については、視界に直接光が入ってこない、こういうシンプルなタイプが良いのではないかと思います。

和室だと、すこし柔らかい光が欲しいので、

和風照明

こういう照明を、補助照明として壁に付けるも良いと思います。

特に客間では、少し低めの位置に照明を付けると、部屋が映えるので、おすすめです。


◆照明をインテリアにする場合

もし気に入った照明器具があり、どうしてもそれを使いたいのでしたら、早めに設計者に相談してください。

照明器具をインテリアにする場合、かなり自己主張の強い「家具」になります。

大きめの照明器具を設置した場合、部屋全体の雰囲気を照明器具ひとつで変えてしまうこともあります。

そうなると、他の部分のデザイン設計にも影響を与えるでしょう。

早めに言って貰うことで、家全体のバランスをとることが出来るかと思います。



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