コラム

 公開日: 2013-12-04  最終更新日: 2014-08-01

建築士が考える住宅保証について

今回は住宅の保証制度について書いていきます。


家を建てる業者を選ぶとき、値段、品質とともに気になる点としては、建てた後のメンテナンスがあるのではないかと思います。

たとえば、

  大手ハウスメーカーを選ぶ理由 → アフターサービスが期待出来そう

  地元の工務店を選んだ理由 → 後々の不具合の面倒もみてくれそう

・・・このようなパターンです。


もちろん、これらのアフターサービス、メンテナンスへの期待で業者を選ぶのは間違いではありません。

しかし気を付けたいのは、5年後、10年後も、今のままの状況が続くとは限らないことです。


たとえば、ここ10年くらいの住宅メーカーの動きだけをみても、

ミサワホーム → 2006年にトヨタの支援で企業再生される

エスバイエル → 2011年にヤマダ電機の子会社になる

クボタハウス → 2002年に三洋ホームズになる → 2011年に三洋グループを離れ「サンヨーホームズ」になる

・・・など、様々な変遷を辿っています。

会社自体の組織が大きく変わるような状況になれば、担当者の「口約束」や「信頼関係」だけをあてにしたアフターサービスは、いつまで続くのか判りません。

個人的には10年後、20年後にも今の企業体制をそのまま保っていると予想出来るハウスメーカーは、大手2,3社ではないかと思っています。

大手ハウスメーカーがいきなり倒産することはそうそう無いとは思いますが、合併、子会社化のような組織変更は、今後も続くでしょう。

企業の資本、経営が変わった場合、会社独自のアフターサービスが、いつまで続くかは判りません。

これは、地元資本の工務店も同様だと思います。


では、何をあてにして家を建てればいいのか・・・その信頼を担保するもののひとつが、法律で定められた保証制度です。

消費者保護のための法律は、いくつかあります。

その中でも重要なのは2009年より始まった「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」(住宅瑕疵担保履行法)です。

これは、

・新築住宅を建てたとき、重要な部分(構造や雨漏り)については10年の保証をすべての業者に義務づける

・この保証は、たとえ業者が倒産しても受けられる(最大2000万円までの保証)

という法律です。


ポイントになるのは「たとえ建築会社が倒産、合併消滅しても、確実に保証が受けられる」点です。

これによって、「住めなくなるような不具合があったのに、業者が保証してくれない」ような重大なトラブルは、ほとんど回避されると思います。

水漏れで木が腐った例

誰でも家を建てる施工業者を選ぶときには、なるべくアフターサービス、住宅保証のしっかりした会社を選びたいと思うでしょう。

しかし5年後、10年後、20年後の住宅業界がどうなっているのかは、誰にも判りません。

新築住宅は「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」により最低10年、2000万円までの住宅保証(重要部位)は、保証されています。

以前に比べれば、リスクはずいぶん減ったと思います。


建築設計事務所と一緒に家つくりを行う場合は、施工業者選びについても、アドバイスさせて頂きます。

見積の値段だけでなく、品質、信頼性、保証メンテナンスを含めた施工業者選びなら、設計事務所の意見も有効だと思います。


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