コラム

 公開日: 2013-06-17  最終更新日: 2014-08-01

スキップフロアの家/ロフトのある家の問題点/注意点について。

今回は「スキップフロアの家」「ロフトのある家」についての第二回、スキップフロアの問題点、注意点についてです。

第一回はこちらから。

【参考】スキップフロアの家/ロフトのある家の建築設計


個性的で開放感のあるスキップフロア/吹き抜けのある家を建てたのに、こんな筈じゃなかった・・・こうならないためには、何に注意したらいいでしょうか?

住んでみて「失敗した」と感じるポイントは、なんといっても「暑すぎる」「寒すぎる」「エアコンが効かない」「光熱費が高い」という「温度管理」の問題だと思います。

空調計画の成されていない家は、冬寒く、夏暑い・・・住むのが苦痛になります。

光熱費が高い、エアコンが効かないなど、ランニングコストも嵩みます。


こうならないために、注意すべき家の間取りを挙げていきます。


◆家全体がスキップフロアで構成された間取りプランに注意

狭小地住宅などで採用されることのある、階段を中心に半階ずつずらしたような間取りは、要注意です。

このような家は、家全体が1室で構成されるため、全館空調することが必須になってきます。

また、上下階での温度差も出てきます。

キッチンで料理した臭いも、家全体に広がります。

住むのには、ある程度の「覚悟」が必要です。


◆窓一面のガラス

開放感を得るための「広いガラスでの採光」も、断熱性能を低くしてしまいます。

夏も冬も希望の室温に保つのは難しい、住み辛い家になる可能性があります。

狭小地をに住むための苦肉の策としては仕方ないのですが、せめて断熱性を高めて、可能な限り空調空間を狭くする工夫が必要です。

【参考】光熱費を安く、冬を暖かく過ごす家【神戸、芦屋、西宮で建築士と注文住宅を建てる】


◆リビングを二層分の天井高の吹き抜けにした家に注意

ハウスメーカーのモデルハウスに、よくあるパターンです。

高さがモジュール単位になっていて変更出来ないハウスメーカーの規格住宅では、リビングを吹き抜けにして開放感を出そうとしている間取りがあります。

場合によっては階段室までリビングと一緒にして、二層吹き抜けの大空間にしています。

開放感はありますが、当然、空調は効きません。

また、台所の臭いなど家の中全体に広がるなどして、快適性も微妙です。

このような間取りでは、高い断熱性、空調計画、床暖房や換気計画(特にキッチンの臭い対策)などが重要です。

・・・そもそも、天井高の設定が一階分(2.5mくらい?)の次は二階分(5mくらい)と「2倍の天井高」にするっていうのは、ちょっと設計が雑なんじゃないかと思いますが。

【参考】冬を暖かく過ごすために


では、スキップフロア、ロフト、吹き抜けを上手く使うにはどうしたらいいのか。

これは敷地や間取りに依るので一概には言えませんが、基本的な考え方としては、以下のような点に配慮すればいいと思います。

【1】用途によって、最適な室内高さを考える

【2】空調計画を考える

【3】上下階の繋がりを重視して、生活動線での上り下りを減らす

【4】開放感の演出は、居室ではなくホール(玄関、階段室)を通じて計画する

吹き抜け

【1】と【2】は、今までに書いたとおりです。

【3】を実現するには、家族の生活パターンをじっくりと考え、自由な発想でプランを考えてください。

たとえばリビングが1階とは限りませんし、お風呂が3階にあっても良いのです。

家族の生活パターン、生活動線を考え、無理のないプランニングをすることが重要です。

【4】は、「空調を行う居室」と「空調をしない余裕スペース」を分けるという方法です。

たとえば、神戸の異人館などは、大抵、開放的なホール部分を通じて、各居室にアプローチするプランになっています。

この階段室を含む「ホール部分」を開放的にすることで、家全体に「ゆとり」を演出しているのです。


異人館
異人館ホール

平面的な間取りプランだけでなく、高さ方向も自由に設計できるのが、注文住宅の楽しみだと思います。

今回のコラムも参考にして頂いて、自由な発想で失敗しない家つくりをしてください。


◆ 関連コラム / 目次 ◆

屋上緑化/屋上庭園のある家を作りませんか?

光熱費のかからない家/スマートハウス

子育てを応援する家(1.5世帯住宅)

マンションと戸建て住宅、利便性で比較する

キッチンから考える家作り

高低差のある住宅地、傾斜地に家を建てる方法(傾斜地を購入するとき注意すること)

建築士が考える、失敗しない建築業者の選び方

豪華な家より「上質な家」「高品質な家」を建てませんか?

本の多い人が建てる家(書庫/書斎/図書室のある家)

   ◇ ◇ ◇

家を作るときに考えて欲しいことについて、こちらのページに纏めてみました。

テーマ別コラムのまとめ【ペット/寒さ対策/子育て/地震に強い鉄筋コンクリート住宅など】
http://mbp-kobe.com/revontulet/column/25680/

興味のある分野があれば、是非、目を通して下さい。

 ◇ ◇ ◇

家つくり、土地探しなど、住宅に関すること、何でも御相談下さい。

■電話でのお問い合わせ
078-862-9386【平日9:00~17:00】

■メールでのお問い合わせ【匿名でのお問い合わせでも構いません】
infomation@revontulet.jp

■Webメールでもお問い合わせを受け付けております。
こちらから送ることができます。

土地がある人、土地を探している人、ハウスメーカーの家に飽き足らない人・・・何でもお気軽に御相談ください(御相談内容の守秘義務は厳守します)。

この記事を書いたプロ

レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所 [ホームページ]

一級建築士 浅井知彦

兵庫県神戸市中央区山本通2-8-2 [地図]
TEL:078-862-9386

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

3

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
神戸市中央区在住の一級建築士、浅井知彦さん。建築素材の経年劣化を中心に研究していた技術畑出身で、素材や構造から「必然性のあるデザイン」を提案

かっこいいには必然がある。技術系建築士の家づくり(1/3)

 「かっこいいものには必然がある。合理性・機能性のなかからデザインが生まれる」と語るのは、神戸市中央区で一級建築士事務所を構える浅井知彦さん。デザイン系の一級建築士が多いなか、異色ともいえる研究所出身の技術系の一級建築士です。建物や建築素材...

浅井知彦プロに相談してみよう!

神戸新聞社 マイベストプロ

会社名 : レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所
住所 : 兵庫県神戸市中央区山本通2-8-2 [地図]
TEL : 078-862-9386

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

078-862-9386

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

浅井知彦(あさいともひこ)

レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
テーマ別コラムのまとめ【ペット/寒さ対策/子育て/地震に強い鉄筋コンクリート住宅】
屋上緑化

コラムも100回を超えましたので、ここで一度、代表的なコラムをテーマ別にまとめてみたいと思います。興味のあ...

[ 住宅 ]

LED照明で変わったこと
イメージ

近年、住宅の照明にもLEDが急速に普及してきました。住宅用LED照明は製品の値段も下がり、商品の種類も増え、...

[ 家を建てるときの新常識 ]

全面リフォームは安くない。「新築そっくりさん」も安くありません。
イメージ

リフォームについては、新築に比べると情報が少ないためか、いろいろと誤解があるように思います。今回はリフ...

[ 家を建てるときの新常識 ]

プレハブ住宅は安くない。
イメージ

今回採り上げる「プレハブ住宅」とは、ハウスメーカーが販売している規格化住宅を指しています。具体的にいえ...

[ 家を建てるときの新常識 ]

木造2階建て住宅でも構造の安全性チェックは絶対に必要です
イメージ

これは「新」常識といって良いのか判りませんが、法律上「構造の安全性をチェックしていない家は建てられません」...

[ 家を建てるときの新常識 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ