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かっこいいには必然がある。技術系建築士の家づくり(1/3)

素材や構造から「必然性のあるデザイン」を提案。古くなるほど価値の高まる建物を
「かっこいいものには必然がある。合理性・機能性のなかからデザインが生まれる」と語るのは、神戸市中央区で一級建築士事務所を構える浅井知彦さん。デザイン系の一級建築士が多いなか、異色ともいえる研究所出身の技術系の一級建築士です。建物や建築素材の経年劣化を中心に約10年間研究活動を続け、現在は素材や構造の豊富な知識を生かし、技術面からの家づくりに取り組んでいます。
そんな技術系建築士の浅井さんのポリシーは「必然性のあるデザイン」。住まう人と土地を意識しながら、素材と構造に最適なものを選べば、「必然的」に心地よい洗練された建築デザインになるという独自の考え方です。デザインを考えてから素材や構造を決めていく一般的なデザイン系の建築士とはまさに逆転の発想。しかしそこには、用の美を追求した北欧デザインのように機能性と美しさが兼ね備えられ、素材感の魅力が存分に発揮されています。たとえば、浅井さんの事務所兼自宅の窓のサッシは、従来多いアルミ製ではなく木製を使用することで、断熱性という機能に加え、温かみという素材感を引き出し、心地よい空間が生まれていました。
さらに、経年劣化を中心に研究してきた技術者として、完成直後の美しさだけでは満足しません。「木、石、ガラス、土、コンクリートなどは、古くなると味わいが出てくる一方、プラスチック、アルミなどは時間が経つに従って汚れが目立ち、みすぼらしくなります。だから目に付く部分、手で触る部分の設計には、古くなるほど風合いが増す素材感を重視しています。10年後に古くみずぼらしくなる家ではなく、古くなるほど価値が上がる、愛着が湧くような素材を生かした家づくりを目指しています」
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