コラム

 公開日: 2016-05-03 

相手との関係に困難が見られる「社会的(語用論的)コミュニケーション症」

社会的(語用論的)コミュニケーション症とはあまり聞いたことのない疾患かもしれません。実はこれはDSM-5になって新たに導入された疾患です。ごくごく簡単に言えば自閉スペクトラム症の診断基準のうち、明確な「こだわり」が見られない様相を表しています。
その診断基準から抜粋すれば
A 言語的および非言語的なコミュニケーションコミュニケーションの社会的使用における持続的な困難さで、以下のうちすべてによって明らかになる。
(1)社会的状況に適切な様式で、挨拶や情報を共有するといった社会的な目的でコミュニケーションを用いることの欠陥
(2)遊び場と教室での喋り方を変える、相手が大人か子供かで話し方を変える、過度に堅苦しい言葉を避けるなど、状況や聞き手の要求に合わせてコミュニケーションを変える能力の障害
(3)会話で相づちを打つ、誤解されたときに言い換える、相互関係を調整するための言語的および非言語的な合図の使い方を理解するなど、会話や話術のルールに従うことの困難さ
(4)明確に示されていないことや字義どおりでなかったりあいまいであったりする言葉の意味を理解することの困難さ
B それらの欠陥は、効果的なコミュニケーション、社会参加、社会的関係、学業成績、および職業的遂行能力の1つ、または複数の機能的制限をもたらす。
C  症状は発達期早期より出現している
などなどです。



なかなかわかりにくいかもしれませんが、簡単にまとめると、
(1)は、人に接する時のあいさつや簡単なやり取りがスムースにできない、と言うことです。「挨拶は社会の潤滑油」などと言いますが、適切な距離感とほどよい人づきあいが難しいため、ギクシャクしたり妙に緊張感を醸し出してしまう、とでも言う感じでしょうか。
(2)は状況に応じた話や言葉の使い方が難しいということ。例えばいつでも妙に堅苦しいぐらいの丁寧語や敬語で話してしまう、など。
(3)は相手に応じたあいづちや合いの手、ノンバーバルな身振りができない、などが挙げられますね。相手の表情の変化や身振りや行動の変化で相手の気持ちを察するということも難しいのです。
(4)は、いわゆる「語用論的な」と言われる内容で、「お風呂見て!」「見てきたよ」とか「ご飯食べに行こう!」「え!?おかずは食べないんですか?」と言うようなやり取りです。

誰でも誤解と言うのはあるし、場の雰囲気が読めない時もありますが、それが幼い頃からずっと続いて日常生活にまで支障をきたすようだと、問題になりますよね。

◇◆◇ こんなことはありませんか?
英国自閉症協会の作成した自閉症児の世界を知る動画
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/56136/
知的障害があるとは言えないが、ないとも言えない子どもと親の苦しみ「はざまのコドモ」
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