コラム

 公開日: 2016-04-13 

コミュニケーションの中でも言葉を発したり理解する困難を抱えた「言語症」

いわゆる「発達障害」と一般に言われる疾患の中にはさまざまなものがあります。前回取り上げた「知的能力障害」もそうですが、基本的には発達初期、つまり小学校低学年、少なくとも中学校入学前には明らかになります。ですから成人の方で発達障害が疑われる場合でも生育歴をお聞きする必要があります。

特にこれからお話しする「コミュニケーション障害」は「言語・会話・社会的コミュニケーション」などの分野でのトラブルが子どもの頃から見られることが特徴でしょう。その中でも今回取り上げる「言語症」は話し言葉や書字によるコミニュケーション、または手話(手話も言語の一つとして認められました)によるコミュニケーション場面で明らかになります。

これらのコミュニケーションには自分の伝えたい内容を「表出する能力」と相手が伝えてきた内容を「理解する(受容する)能力」の2つの側面があります。これらの両方、あるいはどちらかが障害されている場合に診断されます。以前は「表出性言語障害」と「受容性言語障害」とに分けられていましたが、新しい基準のDSM-5ではその区分をしなくなりました。



いつものようにDSM-5による診断基準を抜粋すると
A. 複数の様式(話す・書く・手話あるいはその他)の言語習得および使用における特徴的な困難さで、以下のような言語理解または言語算出の欠陥によるもの
(1)少ない語彙(単語の知識及び使用)
(2)限定された構文
(3)話法における障害
B. 言語能力は年齢に応じて期待されるものより本質的かつ量的に低く、効果的なコミュニケーション、社会参加、学業成績、または職業的能力の1つまたは複数において、機能的な制限をもたらしている

言葉の獲得が遅れ、少ない言葉しかつかえず、つかえたとしてもうまく文章にならない、あるいは文法や助詞の使い方に間違いが多いなどの子どもさんが時々見られます。家族の間で単語だけで会話を済ませたり、極端に無口な場合との区別が難しいですが、年齢相応の力からあまりにも逸れている場合には疑ってみる必要があるかもしれません。

やはりコミュニケーションと言うのは環境との相互作用ですから、色々な生活場面での子どもさんの様子を見られることが必要でしょう。ただし心配になられても親御さんが自己診断せずに、きちんと専門家を受診して診断をしてもらうようにしてください。

◇◆◇ こういうことでお困りではありませんか?
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