コラム

 公開日: 2016-03-27 

いわゆる<発達障害>と言われる「神経発達症群」

最近は「発達障害」という単語がかなり世間的にポピュラーになってきたため、色々なところで見かけたり耳にしたりします。しかし、このコラムでたびたび引き合いに出しているDSM-5(米国精神医学会による「精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版」では、従来の「障害」と言う言葉を「症」と言い換えるケースが多く、正式な名称としては今後「神経発達症群」が浸透して来るかもしれません。



「神経発達症群」とは、その名称からわかる通り「神経=脳の機能不全に基づくことが予想される」「発達期に発症する」「一群の疾患」と言うことです。

最初の「脳の機能不全に基づくことが予想される」というのは、発症の原因が「器質的」なものであることを前提にしている、と言うことであり、例えば親の育て方や躾の問題や家庭環境や学校の教育環境に原因を求めるものではない、と言うことです。

そして「発達期に発症する」と言うことは、この障害は発達期早期、主には幼児期や小中学校入学前には明らかになっていて、大人になってから急に発症すると言うものではない、と言う意味を示しています。

さらに「一群の疾患」と言う意味は、いわゆる「発達障害」という言葉で一つの疾患を意味するのではなく、発達上の問題を抱えたいくつかの状態を総称しているのだ、と言うことです。ですから、「神経発達症群」「発達障害」と言ってもさまざまなタイプの疾患があることを忘れないで下さい。

そこまで具体的に見ずに、何だか「発達障害」と言う言葉を否定的なレッテルとして使う傾向が見られますが、その場合はどちらかというと差別的な意味合いを含んだ使われ方をしていることが多いようです。

これから具体的にさまざまな発達症をまとめていきますが、くれぐれも自己判断や素人判断で決めつけてしまわないようにしてください。もし心配な場合は、信頼できる病院できちんと診断をしてもらって下さい。

今後取り上げていく疾患として「知的能力障害」「自閉スペクトラム症」「注意欠如・多動症(ADHD)」「社会的コミュニケーション症」「小児期少流ちょう症(吃音)」「局限性学習症(LD)」「発達性協調運動症」「チック症群」等を予定しています。

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