コラム

 公開日: 2016-03-21 

ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群の女子の学習支援を訴えるドラマ「ザ・プラクティス 気高き選択」

今日の障害と人生を考えさせられる映画は、“ザ・プラクティス シーズン2 (The Practice season2 ) disc 4 『気高き選択』”。たまたま近くのレンタルビデオ屋で借りて、なかなか面白かったので、シーズン2まで見てしまった法廷モノのシリーズの中の1話です。



実はこの話には、あまり映画やドラマでは登場しないジル・ド・ラ・トゥーレット症候群の女の子が出てきます。
ちなみにジル・ド・ラ・トゥーレット症候群と多彩な運動性チックおよび音声チックが1日に頻回にほとんど毎日起きているいう神経疾患です。患者さんの様子が写されたトゥーレット友の会の動画もありましたので載せておきます。
以前は心因性が疑われていたのですが、今や脳内のドーパミン・セロトニンに関連のある神経精神疾患だろうと言われています。




さて、この少女のドラマの中での症状は、急に立ち上がって腕を前に突き出してしまう・その場でぴょんぴょん飛び跳ねたり、歩き回ってしまう・甲高い声を出してしまう、などでした。

実際には、チックといわれる不随意運動(ビートたけしさんが以前見せていましたね)や音声チックなど色々な症状があるようですが、いずれにしても不随意運動なので本人が意図的に行動しているわけではなく、そこのところが周囲の誤解を生んだり、本人の悩みでもあるわけです。

このドラマでは、この少女の通う小学校の校長が、彼女の症状が他の子どもたちの学習に支障を与えるということで退学を迫ったわけです。それに対して少女と父親が裁判を起こして、この法律事務所に依頼をした、ということになっています。
確かに症状だけを見ると、校長の言うように他の生徒にとっては刺激にならざるを得ないでしょうね。しかしだからといって、そういう彼女を退学させることが妥当かどうか、そこに判断が迫られます。

今回ここでこのドラマを取り上げたのは、この話の最後のところで裁判官が下した判断とその理由がとてもすばらしいと思ったからでした。最後に、少し長いですが、そのセリフを載せたいと思います。

“・・・・いつの間にか、わが国(注:アメリカ)では実用主義が台頭しています。現代もてはやされるのは、実用主義論をまくし立てる人間です。法廷でも見かけました。
『寛容な心で子どもに接したいが、学校の運営もある、周囲に有害な腐ったリンゴは取り除く、それが合理的かつ実用的な方法だ』
問題は、いまや実用主義が、掲げた理想を実現できない際の妥協、に過ぎないことです。非常に残念です。学校側は努力不足です。効率面だけを考えるのは十分な措置とはいえません。校長は学校に戻り、適切な処置をし、うまくいかなければ再度努力を繰り返して下さい。”

裁判官はこう判決理由を述べて、学校側の努力不足を指摘し、少女の言い分を認めたのです。いや、アメリカと言う国はこういう問題をきちんとテレビドラマで取り上げ、的確なメッセージを出せる国なのですね。(だのに、今のトランプ氏の排斥的な言動が、アメリカ国民の支持を得つつある状況は、一体・・・・・・)

でも、なんだか見ていて希望がわいてくる結末でした。
読んでくださって ありがとう

◇◆◇ こんな映画もあることを御存知ですか?
多様な生き方に理解を!映画「パレードにようこそ」
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/51524/
映画「こぼれる月」:強迫性障害とパニック障害の苦しみをリアルにを描いた作品
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/51769/
映画「サンドラの週末」:「うつ病」からの職場復帰の厳しさと回復への道
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/51864/
映画「アリスのままで」:若年性アルツハイマー病に侵された大学教授の闘い
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/51907/
映画「精神科医ヘンリーカーターの憂鬱」:精神科医は自分を治療できるのか?
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/52105/
映画「パパが遺した物語」:大切な人を失った心の空洞
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/53383/
映画「博士と彼女のセオリー」:一人の人間、ホーキング博士を描いた作品
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/53089/
映画「精神」:「病と共に生きる人」、そしてその彼らと共に生きる人
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/52937/

うつ・発達障害・不登校・不適応等のお悩みに カウンセリング・オフィス岸井

□■□■□■□■  【カウンセリング・オフィス岸井】□■□■□■□■   
              ☆初回面接は無料です☆
JR・阪神「元町」阪急「花隈」神戸市営地下鉄「県庁前」駅からいずれも徒歩5分         
電話:090-1243-9646  メールはホームページからもできます

この記事を書いたプロ

カウンセリング・オフィス岸井 [ホームページ]

臨床心理士 岸井謙児

兵庫県神戸市中央区花隈町9-25 グランピア下山手通 002号室 [地図]
TEL:090-1243-9646

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
岸井 謙児(きしい けんじ)プロ

豊富な経験を生かし、相手に寄り添って希望を見出す手助けを(1/3)

JR・阪神元町駅、阪急花隈駅、神戸市営地下鉄県庁前駅からほど近い閑静な場所にある「カウンセリング・オフィス岸井」。カウンセラーの岸井謙児さんの元には、不登校、発達障害などの悩みを抱える思春期から青年期の子どもたちや親が多数訪れています。...

岸井謙児プロに相談してみよう!

神戸新聞社 マイベストプロ

子供から大人まで長い経験からさまざまな悩みに対応します。

事務所名 : カウンセリング・オフィス岸井
住所 : 兵庫県神戸市中央区花隈町9-25 グランピア下山手通 002号室 [地図]
TEL : 090-1243-9646

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-1243-9646

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

岸井謙児(きしいけんじ)

カウンセリング・オフィス岸井

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
映画「精神」:「病と共に生きる人」、そしてその彼らと共に生きる人
イメージ

今回取り上げた映画はこれ岡山県にある外来の精神科診療所「こらーる岡山」に通院するさまざまな人たち。...

[ 「こころ」を描いたこんな映画 ]

ADHDのライフハック<17>目からうろこ!全社員が発達障害者のオフィスがスゴイ!

世の中には色々な世界があるもので、今回紹介する会社は、社員のほぼ全員が発達障害者のオフィス。twitterで噂に...

[ ADD/ADHDの方のためのライフハック ]

ADD/ADHDの方のためのライフハック <2> ~ホワイトボードは役に立つ!~
イメージ

生活のライフハック(仕事術)を実践してみて報告しています。前回は、「To  Do List」を作ってみようというこ...

[ ADD/ADHDの方のためのライフハック ]

あなたへ贈るネットで見つけた感動秘話。「ママに優しくしてあげたくて生まれてきたんだからね」

ネットで色々な話を読ませてもらっていると、こんな素敵なお話しが。どうしてもあなたに紹介したくて引用させて...

[ ちょっと気になるあれやこれ ]

笑っているうちに思わず泣けてきました・・・・発達障害児の生き辛さを描いた漫画「ニトロちゃん」
イメージ

最近読んだ中でも、飛び切り印象に残ったのが、これ「ニトロちゃん」作者の沖田×華(おきたばっか)さんは、...

[ 発達障害を考える ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ