コラム

 公開日: 2015-12-19  最終更新日: 2015-12-23

こころの問題<21> 「素顔」に「仮面」が張り付くと「息苦しくなる」

さて前回は心の中における「本当の自分」と社会の中における「社会の中での自分」とのギャップを、卵のたとえ話で説明しました。生卵は、外からの衝撃を防ぐ殻によって守られることで中の黄身が成長できるわけです。しかし時と場合によっては、中心となる黄身と外側の殻の間に大きなギャップができてしまいます。そこを上手く白身の部分が埋めてくれればよいのですが、時には白身がなくなって単なる間隙となってしまうこともあるのです。

たとえ話ばかりでは具体的な様子が伝わりにくいので、もう少し説明を加えましょう。二つのアイデンティティ、「本当の自分」と「社会の中の自分」をものすごく身近な言葉で言えば「ホンネ」と「タテマエ」ということもできるかもしれません。あるいは「素のままの自分」と「役割演技」とも言えるかもしれません。要するに、「素顔」と外側につけた「仮面」のような関係性です。

この関係性にはいくつかのパターンが考えられます。
1)素顔に仮面が張り付いて一体になってしまっている場合  2)素顔と仮面の間に隙間ができてしまっている場合    3)素顔が表に出てきて、適切な仮面が見つからない場合  4)素顔を仮面の間に柔軟な関係ができている場合、などです。

仮面

まず1)素顔に仮面が張り付いて一体になってしまっている場合を考えると、例えば社会での役割や職業意識を持つことは良いのですが、それがプライヴェートな場面でも外すことができない人の場合です。家に帰っても教師みたい人や家でも警察官のような方でしょう。これを卵と殻の関係で言えば、殻が固すぎて中身の黄身が少し窮屈そうです。

殻があまりに堅いと、中の黄身が育って雛になっても中から殻を割って出てくることができません。つまり「本来の自分」が十分に育ちきれない可能性があるのです。子供の場合で言えば「優等生の息切れタイプ」の不登校の状態とも言えるかもしれませんね。

やはり時と場合によって、素顔と仮面をつけたり外したりできる柔軟な力が必要だと言えるようです。
皆さんも公の立場の時と、プライヴェートな時を上手く使い分けて、楽しんでください。具体的に言えば、自分の趣味を持つことが役に立つかもしれません。「これをしていれば時間を忘れる」と言うような楽しみがあれば言うことはありませんよね。
人生を楽しむ、ということにもつながると思います。

では逆に素顔と仮面の間にギャップができすぎるとどうなるでしょうか?それについてはまた次回。

◇◆◇ こころについて考える
こころの問題<20>「本当の自分」と「社会の中での自分」のギャップについて -1-
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/54487/
こころの問題<19>  2種類のアイデンティティとは?
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/54217/
こころの問題<18> 「アイデンティティ」
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こころの問題<12> 「父なる天(神)」
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/53377/
こころの問題<11> 闘いへのいざない、それが「思春期」
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/53168/
こころの問題<10> メタ認知と自立とロケットの関係
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/53164/
こころの問題<9> 自分を見つめる目ーメタ認知ー
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/53090/
こころの問題<8> 思春期へ向かう時の喪失感③ 「自分に対する自信が揺らぐ時」
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/52934/
こころの問題<7> 思春期へ向かう時の「喪失感」②「え!? ちょっと待てよ・・・」
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/52746/
こころの問題<6> 思春期へ向かう時の「喪失感」①:映画「インサイド・ヘッド」から
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/52568/
こころの問題<5> 大切にさせたい「自分だけの世界」
http://mbp-kobe.com/officekishii/column/52563/

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