コラム

 公開日: 2015-07-05  最終更新日: 2017-09-11

「二ヶ国語神道レクチャー」レポートその1


「日本の心を世界に発信する」イベントを企画する

こんにちわ、神戸ビジネススクール(株)の副校長の三宮です。私がこの3月に新たに立ち上げたビジネス英語コンサルティングサービスでは、「日本の心を世界に発信する」お手伝いもさせていただきます。6月27日に行われました「二ヶ国語神道レクチャー」は記念すべきその第1弾イベントでした。

これは、大阪市天王寺区にある開運招福の神社「願いの宮」の桃山きよ志宮司とのご縁で実現したものです。宮司は、世界に日本の心を発信したいというお考えでした。しきたりに縛られない新しい形の神道、悩みを持つ人すべてを受け入れて祈る、それが桃山宮司の「願いの宮」です。

「人としての道を説くのが神道である」という宮司のお考えに共鳴し、是非これを外国人の方にもわかるように二ヶ国語でやさしくお話をしようというプロジェクトを立ち上げたのです。

神道は宗教ではない!?

まず、外国人の方にご説明するテーマについて宮司とお話させていただきました。皆さんは、神道は宗教だと思いますか?私の母方は神道ですので、子どもの頃から祭礼や神主さんには何度か関わってきました。それは神道の信者だからだと思っていましたし、つまり神道は宗教であると漠然と思っていました。

ところが、桃山宮司のお考えである「神道とは、宗教ではなく日本人の心の在り方である。」というお話にハッとしました。「『仏教』『キリスト教』のように『神教』とは呼ばず、『神道』と呼ぶ事からもわかる」と聞いたときに、目からウロコが落ちる思いでした。同時に「これだ!」と思いました。日本人のうち、神道にご縁がある方は一体どのくらいいるでしょうか?初詣や受験合格祈願には行っても、神道のことを知っている人は多くはありません。さらにそれをきちんと説明できる人は本当に少ないのです。

日本人だから知っていて当然?

私は今までに、プライベートで外国人の友人達を京都へご案内する機会を多く得てきました。日本を初めて訪れる方から、日本に長年住んでいる外国人まで、国籍も性別も様々です。その都度、何か聞かれたときに日本人として恥ずかしくないようにとある程度の準備はしていきました。外国人の好奇心とは本当に素晴らしいもので、見るもの聞くものが珍しく、私は質問攻めにあってきました。「あれは何か?」「あの人たちは何をしているのか?」「これにはどんな意味があるのか?」など、ありとあらゆることを片っ端から聞かれたのです。

彼らは、日本人なのだから知っているだろうという前提で聞いてきます。訪れている神社の歴史や建築についてはもちろんのこと、「鳥居は何の意味があるのか?」「手を叩くのはなぜか?」「大きな鈴を鳴らすのはなぜか?」など。この辺りは事前に予想して答えを用意していました。興味があるからこそ質問してくれるのはありがたいことでもあります。「知らない」という返答では失礼だと思ったからです。私はプロの通訳ガイドではありませんが、日本を代表してご案内している、ぐらいの気持ちがありました。

あるとき、「鳥居はみんな赤いけど、どうして?」と聞かれました。たまたま八坂神社や平安神宮を訪れた日のことでした。その質問には意表をつかれて、私はとっさに「中国では赤は魔よけの色だからかな?」と答えました。後で調べると、まあ間違ってはいなかった(朱は古来より災厄を防ぐ色とされていた)のですが、もう一つ意味がありました。また、伊勢神宮のように赤くない鳥居もあります。長くなるので割愛しますが、興味がある方は次回のレクチャーにご参加ください!

自分の国についての質問に答えるために

日本人は、質問する事を失礼であると長年教え込まれてきた気がします。他人さまのお話は拝聴するものであって、あまり質問攻めにしたりするものではない、という姿勢は学校教育でも未だに強く見られます。授業は一方向であり、たくさん質問する生徒は時間を取るからといやがる教師が少なくありません。

それに対し、特に欧米諸国では質問する事は興味を持っている証拠とポジティブにとらえます。さらには内容をちゃんと聞いていないと良い質問はできないので、黙っていることは無関心の表れになってしまいます。プレゼンテーションや講義の後の質疑応答の時間に、その違いは顕著に表れます。

そこで、桃山宮司にご縁をいただいた時に「是非そういう質問に答えてあげてください」とお願いしました。私がきちんと答えてあげられなかった質問が、たくさん自分の頭の中の引き出しにたまっていたからです。宮司は「私は英語は話せませんよ」とおっしゃったので、「それでは私が通訳します。お話の内容もご一緒に考えさせてください」という運びになったのです。

原稿を二ヶ国語で作るにあたっては、まず見出しをいくつか二人で決め、英語から内容を私が組み立てていきました。開催までの道のりは、想像以上に険しいものとなりました。この後の作業の流れについては次回にお伝えします。お楽しみに!
神道レクチャー

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