コラム

 公開日: 2013-08-12  最終更新日: 2017-11-17

TOEFL時代、到来?(2)

前回に引き続き、Newsweek日本版7月23日号の特集記事からTOEFLの導入について考えていきたいと思います。前回は、日本人の英語力についてでした。今回は、TOEFLテストへの取り組みを取り上げます。

特集記事2「TOEFL時代を乗り切る英語術」
-難しい問題集を買うよりも、「楽にできる」ことを増やすほうが効率的だ。(中略)学校も個人の学習者も「知っている」知識を「使える」知識に格上げする努力をほとんどしていない。
-難しめの教材を必死で訳読する方法も効率が悪い。(中略)読む教材のレベルを下げて、(略)背景知識のあるジャンルの読み物を選ぶことも、学習効果を高めるコツだ。

「楽にできる」ことを増やす、これは特にスピーキングとライティングにおいて効果的です。今の中学と高校の英語の教科書は実によくできています。そこで普通に勉強してきた人であれば、文法事項も語彙も基本は頭に入っています。ですから、最低限の英会話ぐらいはこなせて、簡単なメールくらいは書けてもいいはずです。それなのに難関を突破したはずの国立大学の大学生ですら英語で苦戦するのはなぜでしょう。これは、インプットした知識を「使える」ように訓練をしていないからです。

泳げない人に、4種目泳法の歴史、科学的理論、運動学的習得法などを教えこんだところで、水に入って練習しなければ息継ぎさえできません。「体で覚える」ことは英語学習にも必要なのです。外国語で話すとき、私達は脳内にインプットされている知識を呼び出して、発話の意味を理解し、文章を組み立てて話すという高度なプロセスを無意識に行っています。それをスムーズに素早く行うためには、あいさつから日常会話へ、そしてメール・電話・プレゼンテーション・論文などと順を追って進んでいかなくてはいけません。水泳に例えれば、バタ足から息つぎへ、さらに他の泳法へと言うように簡単なことから繰り返し練習し、長年かかって高度な技術をマスターしていくのと同じです。

辞書を片手に、難解な長文読解を単語の意味を調べながら和訳していき、同時に文章を分解して「このwhichは非制限用法の関係代名詞であって、前文すべてを修飾しており」という英語学習を否定はしません。難易度の高い文章を読解するには、必要だからです。しかし話す練習に不向きなことは明らかです。私が問題だと思うのは、英語の用途別、つまりどういった場面でどんな英語を使うのか、という個人のニーズがあまり考えられていないということです。

海水浴に行って溺れない程度に泳げればいい、という人と、オリンピックの代表選手を目指して特訓を重ねる水泳部員とでは、水泳に対するアプローチが全く違うでしょう。語学も同じではないでしょうか。海外旅行に行って少し会話ができればいい、という人と、国際医学学会で論文を発表しなくてはならない人、東南アジアの支店へ派遣されて現地の人のブロークンな英語と渡り合っていかなくてはいけない人、ではそれぞれ英語学習に対するアプローチが違うべきです。

TOEICのスコアがまるでグローバルを目指す社会人の偏差値のように大合唱されている中、学生にとってTOEFLのスコアという新たな偏差値が出現しつつあります。両方とも上手に利用すれば英語学習に役立つことは間違いありません。しかし私の脳裏には、「次はTOEFL!」と血眼になってスコアを上げる勉強法を探し回る図がどうしても浮かんでしまいます。自分は何のために、どんな英語を学びたいのかをもう一度考えてみることも必要ではないでしょうか。

神戸ビジネススクール(株)では、ビジネスに本当に役立つ英語を効果的に学ぶことができます。社内企業研修から個人レッスンまで、英語でお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。無料体験レッスンも実施中です。
https://www.kobebs.com/contact/

この記事を書いたプロ

神戸ビジネススクール [ホームページ]

講師 グレン・ブラウン

兵庫県中央区磯辺通1丁目1-20 KOWAビル111号 [地図]
TEL:078-570-5647

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
副校長プロフィール
副校長・ビジネスディレクター・インバウンド対策コンサルタント

さんぐう ゆうこ米国ワシントンDC生まれ。神戸女学院大学文学部英文学科卒業。1983年シティバンク大阪支店(当時)入行、法人営業部外国人付秘書として勤務。...

コース概要

■ 英語電話会議コース■ プレゼンテーションコース■ 英文 ビジネスメールコース■ ビジネス英語初級■ TOEICコース■ 新入社員向けビジネス英語研修■ ビジネス...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
神戸ビジネススクールのグレン・ブラウンさん

実践的なビジネススキルを英語で学べるビジネススクールを主宰(1/3)

 「海外へ市場を広げたい」「外国からお客さまを迎える機会が増えた」「英語でプレゼンテーションができる人材を育成したい」など、グローバル化を目指す企業も多いのでは。 ニュージーランドのカンタベリー大学で心理学を専攻し、大学院で産業・組織心理...

グレン・ブラウンプロに相談してみよう!

神戸新聞社 マイベストプロ

グローバルビジネスで使える英語を最短距離で!

会社名 : 神戸ビジネススクール
住所 : 兵庫県中央区磯辺通1丁目1-20 KOWAビル111号 [地図]
TEL : 078-570-5647

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

078-570-5647

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

グレン・ブラウン(ぐれんぶらうん)

神戸ビジネススクール

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

最高のスクールに出会えました!

最高に質が高いレッスンです。完全に私のためだけに作られた...

KY
  • 40代/女性 
  • 参考になった数(0

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
⛄ウィンターキャンペーン開始!特別講師による英語プレゼン対策が無料体験できます⛄
イメージ

 すごい先生がやってくる!新設・英語プレゼン対策のウィンターキャンペーン開始~週末限定 新年に向けて、英...

[ 神戸ビジネススクールよりお知らせ ]

☆感謝祭キャンペーン、終了間近!☆
イメージ

日本の勤労感謝の日が終わり、アメリカのThanksgivin Day も終わり、いよいよ11月も残すところあと3日となり...

[ 神戸ビジネススクールよりお知らせ ]

これで英語面接を切り抜ける!~転職者のためのガイド
イメージ

転職は今やどこでも当たり前ですが、特に外資系企業ではごく一般的です。更なるキャリアアップを目指して、ある...

[ ビジネス英語スキル ]

英語での箇条書きのルールを知っていますか?~ビジネス英語スキル
イメージ

ビジネスシーンでの英語を書くとき、メールでもパワーポイントでもスライドでも、あるいはHP上でも、どんな時も...

[ ビジネス英語スキル ]

インバウンド対策には、質の高い翻訳が絶対に必要!
イメージ

私が師匠と仰ぎたいくらい尊敬しているデービッド・アトキンソン氏の最新作から、今日はインバウンド対策におけ...

[ インバウンドマーケティング ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ