コラム

 公開日: 2016-07-13 

遺言執行者の解任事由と解任手続きについて

遺言執行者に就任した者の義務は、遺言者が亡くなったら、遅滞なく相続財産目録を作成し、家庭裁判所、金融機関などでの手続きを円滑・迅速に行うことです。

そのため、何らかの事情によりこれらのことが行われなかった場合、相続人は遺言執行者を解任することができます。今回は、どんな時に遺言執行者を解任できるのか?その事由と手続きの流れをご説明します。

遺言執行者の解任事由-1-遺言執行者が任務を怠った時

相続人などが、遺言執行者を解任できる事由は大きく2つあります。

その一つ目は、遺言執行者が任務を怠った時です。

冒頭でも示したように、遺言執行者は遺言者が亡くなったら、遅滞なく相続財産目録を作成し相続人に交付することは義務となっており、民法1011条1項で定められています。

ほかにも、相続人から請求があったにもかかわらず事務処理状況の報告を怠った場合、相続財産の保管管理につき善管注意義務(善良なる管理者の注意義務)を怠り、不完全な相続財産の管理をした場合など、遺言執行者の任務のすべて、または一部を怠ることが解任の事由となります。

遺言執行者の解任事由-2-解任について正当な事由がある時

解任について正当な事由がある時というのは、例えば遺言執行者が病気などで自由に身動きが取れなくなった場合、行方不明になってしまった場合などが考えられます。

また、遺言執行者がある特定の相続人だけを優遇し、公正な遺言の執行が期待できないと判断された場合なども解任事由に当たります。

ただし、これはあくまでも、遺言執行者が遺言書に記載されていないことまで独断で行うといった場合であり、単純に遺言執行者と相続人間で遺言書の解釈の違いから対立をしてしまった場合などは、正当な解任事由であるとはいえません。

遺言執行者の解任手続

上述した事由により、遺言執行者を解任することになったら、まず相続人や受遺者が、家庭裁判所に対して遺言執行者の解任を請求します。

これに対し、家庭裁判所は解任事由の有無について調査を行い、遺言執行者本人の陳述を聞いた上で解任の可否を判断します。

解任の審判が確定した場合、遺言執行者としての地位を失くします。その後、遺言執行者は、相続人や受遺者に対し、解任により任務が終了した旨を通知するとともに、事務の経過および結果を報告し、受領した金銭その他のものを引き渡す義務を履行しなければなりません。

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