コラム

 公開日: 2016-07-11 

遺言執行者の権限と義務について。就任したらまず最初にやるべきこと

遺言執行者が行う業務は、被相続人(遺言者)の相続財産目録の調製から、家庭裁判所、金融機関、生命保険会社などでの手続きまで多岐にわたります。これらの業務を円滑・迅速に進めるため、そして阻害されることのないよう、大きな権限も与えられています。

しかし司法書士や弁護士など専門家であれば、特に問題なく進められる手続きであっても、一般の方でなおかつ初めて行うとなれば、かなりの労力を要することになります。

そこで、今回は遺言執行者に就任してからまず最初にやるべきことについて詳しくご説明します。

遺言執行者の権限

遺言執行者は、遺産相続において円滑かつ迅速に進めていくことが求められます。そのため「相続財産の管理、その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する」と民法第1012条第1項でも定められています。

遺言執行者がいる場合、相続人は相続財産の処分や遺言の執行を妨げる行為をすることはできません。また、相続人やその他の者が、相続財産を遺言執行者に無断で売却した場合、その売却は無効となります。

これは、当然ながら遺言書に遺言執行者の権限に関する記載がなかったとしても有効です。遺言執行者が、遺言を執行していく上で必要な行為だと判断した場合は、それを行う権限を持っています。

ただし、金融機関や生命保険会社の中には、相続人間のトラブルを避けるため、貸金庫の開扉手続きなどいくつかの手続きにおいて、遺言執行者が指定されていたとしても全相続人の署名捺印を求めてくる可能性もあります。

そのため、遺言者としては、遺言書で遺言執行者を指定する際、できるだけ遺言執行者の細かい権限まで明記しておくことが、後々トラブルを起こさず円滑・迅速に手続きを進めるためのポイントになってきます。

遺言執行者に就任したら最初にやるべきこと

遺言者が亡くなり、遺言書の中で遺言執行者に指定されていた場合、遺言執行者としては、まずは以下の3つのことを行います。

(1)遺言執行者に就任したことを相続人などに知らせるため「就任(就職)通知書」を作成する。

(2)戸籍等を収集して相続関係を調査し相続人の確定をする。

(3)相続財産目録を作成する。

この3つの業務で作成した書類を、遺言書の写しとあわせて全相続人に交付します。

遺言執行者が他に行う業務

遺言執行者は、上述した3つの業務のほかにも下記の業務を行う義務があります。

(1)遺産の収集・管理・処分等
(2)相続財産の交付・遺言内容の実現

遺言者が、遺言に記した内容をすべて実現した時点で遺言執行者の業務は終了となります。

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