コラム

 公開日: 2016-06-22 

自筆証書遺言を勝手に開封はNG!検認の必要性と手順について

遺言書には大きく分けて公正証書遺言と自筆証書遺言の二種類があります。

公正証書遺言とは被相続人(遺言者)が公証人に対して、証人2人の立ち合いのもとに遺言の内容を口授し、それを公証人が被相続人の真意を正確にまとめ、作成したものです。

これに対し自筆証書遺言とは被相続人が遺言の内容の全文(目録を含むすべて)、日付、氏名を手書きし(必ず自筆でなければいけません。PCなどで作成したものは無効になります)、署名の下に押印することにより作成したものです。

公正証書遺言と自筆証書遺言は作成方法が違うだけではなく、被相続人が亡くなった後の手続きも大きく違ってきます。そこで今回は、自筆証書遺言の検認の必要性とその手順についてご説明します。

自筆証書遺言で行われる検認とは?

公正証書遺言は、証人2人の立ち合いのもとで公証人によって作成されるため、被相続人が亡くなった後に改めて家庭裁判所で検認の手続きをする必要がありません。しかし自筆証書遺言は第三者による確認作業がなく作成されるため、必ず家庭裁判所で検認をする必要があります。

検認とは、相続人に対し遺言の存在および、その内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など、家庭裁判所が遺言の方式に従って作成されたものかを調査・確認し、遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。

つまり、あくまでも形式的な検証手続ないし遺言書を偽造・変造させないための証拠保全手続であり、遺言内容の真否や効力の有無を調べるものではありません。

検認の手続き方法

検認の手続き方法についてお話しします。

まず遺言者の最後の住所地の家庭裁判所に対し、遺言書の保管者または遺言書を発見した者が申立てを行います。この際、一般的に必要な書類は以下の通りとなります。

(1)申立書
(2)遺言者の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
(3)相続人全員の戸籍謄本
(4)申立人及び受遺者全員の戸籍謄本

なお、遺言書は検認を行う日に裁判所に提出することになります。
検認を行う日には、家庭裁判所から呼出しを受けた法定相続人全員が立ち会います。仮に、事情によって立ち会えない相続人がいたとしても検認は実施されます。

自筆証書遺言の発見から検認を行うまでの注意点

被相続人が亡くなった後、自筆証書遺言を保管している人または発見した人は遅滞なく検認の手続きを取る必要があります。もちろん仮に自分にとって不利なことが書かれていたとしても、偽造・変造することなくそのまま家庭裁判所に提出しなくてはなりません。

また、自筆証書遺言が封筒などに入れられ封がしてあった場合、家庭裁判所に提出するまでの間に開けてしまうことは許されていません。必ず検認の申立てを行い、ほかの相続人立ち合いのもとで、開封を行わなくてはなりません。違反者には5万円以下の過料の制裁がありますのでご注意ください。

自筆証書遺言は、検認を行っていない限りは法務局も銀行も相続手続きを受け付けないため、必ず行うようにしてください。

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