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 公開日: 2016-06-04  最終更新日: 2016-10-19

見守り契約とは、任意後見を適切なタイミングで開始させる制度

結んだ時期によっては任意後見契約から任意後見の効力発生まで長期間になる場合もあります。

そのため、任意後見契約を結んでから実際に任意後見を開始するまでの間に、定期的に電話や直接会うことで近況を確認し、適切な任意後見の開始時期を見計らう見守り契約という制度があります。

今回はこの見守り契約を結ぶ上での注意点、メリットなどを詳しくご説明します。

任意後見制度の契約を無駄にしないための見守り契約

任意後見契約を結んだ後、もし怪我や病気などにより判断能力はあるものの身体が不自由になり自分では自由に動き回れなくなった場合、代理人に財産管理や事務手続きの代理を委任できる財産管理等委任契約というものがあります。

現時点で判断能力はあるものの身体が不自由である場合は、財産管理等委任契約と任意後見契約を同時に結ぶことで万が一のことがあった際にもスムーズな保護、支援が可能になります。

しかし、任意後見契約だけを結んだ場合、任意後見人受任者が常に本人のそばにいられるのであれば問題ありませんが、そうでなければ場合によっては任意後見の申立が必要になったにも関わらず、任意後見人受任者がそのことに気づかないといったことも考えられます。

見守り契約はそういった万が一のことがないように本人と定期的に連絡を取り合い、生活状況を確認することで適切な開始時期を見計らう、任意後見制度の契約を無駄にしないための制度です。

見守り契約を結ぶことのメリット

上述したように見守り契約とは、あくまでも本人と連絡を取り合うことで任意後見の適切な開始時期を見計らうものです。従って、この時に本人の財産管理や事務手続きを行うといったことはありません。

しかし、消費者被害を未然に防ぐ予防法務的な効力があったり、一人身で近くに親族がいないときには、精神的な安定を得ることができるというのは、見守り契約の大きなメリットといえます。

見守り契約を結ぶ際の注意点

見守り契約は、必ずしも任意後見契約を結ばない状態で契約しても問題はありません。例えば見守り契約だけを依頼し、実際に成年後見制度が必要になったら、その段階で成年後見制度の申立てをするといったことも可能です。

見守り契約を依頼した場合、状況に応じて依頼した人に報酬を払う必要があります。司法書士などに依頼する場合は事前に金額の提示がありますが、親族などに依頼する場合は、事前にしっかりと決めておかないとトラブルの元にもなりますので注意してください。

◆関連コラム◆
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