コラム

 公開日: 2015-01-14 

これではダメ?

何かに取り組んでいるとき、例えば、勉強をしていても、スポーツをしていても、仕事をしていても「これではダメだ」と思っている人は多いように思います。
さらに、自分の生き方や自分の存在そのものに対しても「これではダメ」と思っている人も多いように思います。
人の心にはもともと向上心というものが兼ね備わっています。
ですから、他人と共存し、比較し合う社会の中では、「まだまだだ」「これではダメだ」と感じるのは自然なことでもあると思います。

しかし、「これではダメ」という思いから、人はどのように変わっていけるのでしょうか?
これではダメだからもっと頑張る。
頑張って努力すると、向上して納得できる自分になれるはずだ。
普通はこのように考えます。
ある意味、その通りでしょう。
しかし、その自分の目指すレベルに達するまでの間、「一体、自分は何をやっているんだ」「まだまだダメだ」と自分を叱咤激励、否、自分を責め続けることがあります。
その場合、自分の目指すレベルに達成したらその瞬間は幸せだけれども、それが達成されるまでの人生は修行、あるいは苦行のような毎日になります。

また、「これではダメ」という思いだけに集中していると、最初に述べたように自分の生き方や自分の存在そのものを否定するようになってきます。
そうなると幸せなどどこにもありません。
「ダメだ、ダメだ」という思いから、徐々に頑張ろうという思いもなくなってきます。
「私なんてどうせダメなんだ」「一生何も変わらない」というようなあきらめ、さらには絶望的な気持ちさえ芽生えてきます。
こうした状態が長く続くようになると、誰が何を言ってもなかなか考え方を切り替えられず、孤独感に襲われるようになります。

「これではダメ」という思いは人としての自然な思いです。
ただ、みなさんも自分を振り返ってみるとわかると思いますが、「これではダメ」という思いを強く持ちすぎると人生は苦行になり、いつの間にか不幸な人生になっています。
「これではダメ」と思って向上せんとするその気持ちも大事です。
しかし、ダメということを必要以上に意識してはいけません。
「自分はダメだ」ということに意識を向け過ぎないことです。
自分に対して、まずは「これでいい」「これで十分だ」と認めてあげる心。
そうした心を磨く方が幸せへの道だと思います。

この記事を書いたプロ

いずみハートクリニック [ホームページ]

精神科医 泉和秀

兵庫県神戸市東灘区岡本2-7-3 ピークス岡本3F [地図]
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