コラム

 公開日: 2014-01-21 

自分の心を調整すると最高の結果を出せる!

私はテニスやゴルフといった相手と競い合うスポーツをします。
これらのスポーツの醍醐味は勝つことにあり、相手に勝つことができればうれしいし、負けると残念で悔しいものです。

ですから、普通は競い合う相手のプレーを見て、何とか自分が相手を上回るようにプレーします。
自分がいいプレーをしなければならないのは当然ですが、相手のあるスポーツですから、相手がどんなプレーするのか気になります。
相手がミスをするとホッとするかもしれませんし、いいプレーをすると焦るかもしれません。
相手のプレー次第でつい一喜一憂して心が揺れます。
その結果、力が入りすぎたり、びびったりしてしまい、なかなか最高の力を発揮しきれないのが現実ではないかと思います。

そんな中で私自身、最高のプレーをしたときを振り返ると、今述べたような感じでは相手と戦っていなかったような気がするのです。
どんなふうに戦っていたかというと、
『相手と戦いながらも相手という鏡を通して、自分の心を調整することだけを意識していた』
ように思うのです。

そのとき、相手というのは自分の目指す目標のひとつに過ぎません。
「勝つためにはどの程度のプレーをしなければいけないのか」を教えてくれる指標にしか過ぎないのです。
自分の心を揺らす相手ではないのです。
ですから、相手がミスをしたとしても「また次はいいショットを打つかもしれないしな」と思い、相手のミスを喜んでしまいそうになる心を消そうと心がけます。
相手がいいプレーをしたときには「すごいなあ。さすがだな。こんな人と一緒にプレーできる時間を持てるだけで最高だ」と考えます。
こうして相手のプレーによって心を揺らさないようにするのです。

とにかく思いの中心は、自分の心の調整にあります。
自分自身をいかにリラックスさせ、集中させるかだけを考えます。
そのためには自分のプレーをシンプル化して、目指すハードルを下げます。
テニスであれば、
「相手からエースをとるのではなく、限りなくミスをしないことだけを意識して相手に打たせるようにしよう。
ただできることなら、相手に打たせるのではなく、少しでも難しく打たせることを心がけよう」
そんなふうに考えます。
ゴルフであれば、
「ボールが飛ばなくてもいい。
まっすぐに打つことだけを考えよう。
そのためには力を抜いて打つことだけを意識しよう」
そんな感じです。
考え方をシンプルにすると集中力が増します。
さらに目指すハードルを下げると、力が抜けてリラックスし、そのリラックスがより強い集中力を呼び込みます。

また、自分がミスショットをしたときは心の調整における勝負のときです。
自分のやるべきことをやって失敗したなら「それでOK!やるべきことをやっている限り必ず結果につながってくる」と言い聞かせます。
やるべきことをやらずに失敗したときには「要するに心の持ち方を間違えていただけだな。もう一度リセットすればいい」と言い聞かせます。
そうしてミスショットをしても落ち込まない忍耐の心を作ります。

相手のプレーに心を揺らさず、自分の心の調整だけを意識する。
そのために自分のプレーをシンプル化してハードルを下げ、リラックスさせるとともに集中力を上げる。
こうしたときに最高の結果が出せるような気がします。

実は、心の問題に対する関わりも同じですね。
目の前に心の問題を抱えている人や子どもが現れると、スポーツで言えば強敵が現れたようなものです。
相手の問題ばかりに気をとられていると、心が揺れて、どうすればいいのかわからなくなってしまいます。
その結果、最高の関わりができなくなってしまいます。

大事なのは自分の心の調整です。
相手がどうであっても心を揺らさないようにすることが大事なのです。
相手の問題のすべてを解決することを目標とするのではなく、今の自分にできることは何なのかをよく考え、やるべきことをシンプル化します。
さらに、そのできることだけをすればいいんだと言い聞かせ、ハードルを下げて関わります。
すると、相手の出方に気をとられて翻弄されていたときには解決の糸口さえつかめなかった相手の問題は思った以上に早く解決に向き始めます。
相手というのは自分の心の写し鏡なんですね。

結局、何をするにしても人は“相手という鏡を通して、自分の心を調整する”という修行を求められているのではないかと思います。
そのことに気づき、自分の心を調整する人は常に最大限の力を発揮し、最高の結果を出せるのだと思います。

この記事を書いたプロ

いずみハートクリニック [ホームページ]

精神科医 泉和秀

兵庫県神戸市東灘区岡本2-7-3 ピークス岡本3F [地図]
TEL:078-453-8010

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