コラム

 公開日: 2012-12-31 

捨てることに徹して本当の自分になる

子どもの頃は、1年がとても長く感じられました。
1年を振り返ると、いろいろなことがあったなあと思い出されます。
それが年をとるにつれて、1年があっという間に過ぎ去るようになります。
この1年、一体、何をやって過ごしたかなあと思い出せないことが多くなります。
この1年の実感の差は、きっと発見と学びの質の差によるものだろうと思います。

子どもは1日の中にも、多くのことに好奇心を持ち、発見し、学びます。
年をとるにつれて、あまり目の前のものを見ないようになります。
目には映っているのだけれども、意識の中には入り込まず、いつも同じ惰性的な思考と行動パターンに流されて生きているだけということが多くなります。
それが時間感覚にも表れてくるのではないかと思います。

中には、年をとっても充実の1年を過ごし、この1年はこんなことがあったなあと子どものように振り返ることのできる人もいます。
私もそんな1年を送りたいなあと思いながら、今年もまだまだあっという間に大晦日を迎えてしまいました。

ただ今年がどんな1年だったかなあと振り返ると、
    “自分にとっていらないものをたくさん捨てることができて、本当の自分に近づいた”
1年だったと思います。
「それはどういうこと?」
思わずそんな質問を投げかけられそうです。
具体的にはこういうことです。

まず自分の身の回りにあるいらないものを徹底的に捨てました。
参考にしたのは、近藤麻理恵著「人生がときめく片づけの魔法」、舛岡はなゑ著「斎藤一人流すべてうまくいくそうじ力」という本です。
片付けを繰り返し徹底していくうちに、もったいないと思って置いていたものが、実は心のもやもやにつながっていたということに気がつきました。
思い切ってそれらを捨てると、心はどんどんすっきりとして、透明な自分に近づいていくような気がしました。

プライベートな人間関係は、サミュエル・スマイルズ著「自助論-西国立志編―」に書かれている次の言葉を指針としました。
・ 朋友を選び交わることに慎重であるのは、大変大事なことである
・ 朋友を持つな、良い朋友でないならば
・ 人の値打ちは自分より優れた友人によって決められるものである。従って、君の朋友は、必ず君と同じくらいか、あるいは君より優秀な人にすべきである
・ ある画家は「下手な画を自分の目に触れさせない」という決まりを定めていた。それは下手な画が自分の筆に悪影響を及ぼす恐れがあったからである
これらの言葉に従い、自分にとって波長が合わない、あるいはマイナスに引き込まれる人との付き合いはなるべく距離をとり、自分より優れた人との付き合いを今まで以上に積極的に行いました。
ときには「それで大丈夫かな」という不安の声がささやいてきて、孤独を受け入れてでも、この指針を守るように意識しました。
すると、この1年は自分より優れた人との付き合いは今までよりもずっと深いものになったような気がします。
また、その時間はかけがえのないものを与えてくれました。

そして、年の瀬が近づき、ずっと心がけているのは、心のゴミを捨てることです。
心のもやもやとして感じられる悪想念や悪い感情。
こうしたものをなくすためには、悪いものを意識して捨てるという方法ではなく、日々、いい感情を持つことを意識しています。
いつも「幸せだなあ」「ありがたいなあ」と思うものを見つけることを意識しています。

さらに、人生は自転車に乗って走るようなものです。
自転車に乗って安定させるためには何かに向かって走り続けていることが大事なように、ただ漠然と止まった状態で過ごすのではなく、志をもって生きることを目指しています。
明日迎える元旦は、こうした志を立てるには1年のうちで最もいい日です。
神社にお参りして、神様に志を誓い、安定していながらも強く熱い志をもった人生を送りたいと思います。

家の中のゴミ、不要な人付き合い、心のもやもや、こうしたものを捨てることによって、本当の自分に近づきます。
それは自分自身の幸せにつながり、自分が関わる人の幸せにつながっていくと思います。

この記事を書いたプロ

いずみハートクリニック [ホームページ]

精神科医 泉和秀

兵庫県神戸市東灘区岡本2-7-3 ピークス岡本3F [地図]
TEL:078-453-8010

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

59
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
泉和秀 いずみかずひで

誰もが持つ“ダイヤモンドの心”。その輝きを取り戻すために(1/3)

 神戸・岡本、山手幹線沿いにある「いずみハートクリニック」。明るい表通りに面したこのクリニックを昨年(2008年)4月に開業したのが同院長・泉和秀さんです。 自然光がふんだんに射し込む受付・待合室から診察室まで、全室にわたり院内だという...

泉和秀プロに相談してみよう!

神戸新聞社 マイベストプロ

会社名 : いずみハートクリニック
住所 : 兵庫県神戸市東灘区岡本2-7-3 ピークス岡本3F [地図]
TEL : 078-453-8010

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

078-453-8010

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

泉和秀(いずみかずひで)

いずみハートクリニック

アクセスマップ

プロのおすすめコラム
自分の時給を決める

小平つかささんの「やりたいことだけして生きていく」という本にこんなことが書かれていました。「あなたは、自...

医療における奇跡

医療の世界に奇跡があるかという話になると、大部分の医者は否定するような気がします。ただ現実には奇跡のよう...

自分のことは自分が一番わかっている!?

「自分のことは自分が一番わかっている」これまでの人生で、人がそんなふうに話すのをよく聞いてきました。そ...

「最近、多いよね」

「最近、良くなって治療が終わる人が多いよね」受付の子とそんな話をしています。一般的に医者、特に心の医...

「疲れた」

夕方になると思わず「疲れた」という言葉が出てしまいます。理想は、いつも元気でエネルギーに満ち溢れている姿...

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ