コラム

 公開日: 2012-06-05 

医療者の心を守る⑦

精神的な疲労というものは、なかなか人には理解されません。
私はいつも思うのですが、
    「人間にも、ウルトラマンのようなカラータイマーがついいていればいいのに。
    そして、精神的エネルギーがなくなってきたら、点滅してくれるといいのに…」
と。

もし、カラータイマーがあったなら、お互いにその精神的疲労を理解し、
    「先生、カラータイマーが点滅し始めていますよ
    そんな状態で働いちゃダメですよ。
    家に帰ってゆっくりと休んで下さい」
高熱になったときと同じように、こんなふうに声をかけてもらえると思います。

しかし、現実には精神的疲労はなかなか理解されません。
さらに、本人自身も
    「自分がダメなだけなんだ。
    まだまだ頑張らなくてはいけない…」
と思い、自責感と義務感の中で自分を追い込み、いずれ燃え尽きていきます。

こうした個人的な精神的疲労に対しては
    「自分の身は自分で守る」
という意志をしっかりと持つのが大事なことです。

疲労を重ねて燃え尽き、働くことができなくなっても、病院や会社が一生、面倒を見てくれるわけではありません。
病院や会社もある程度まではサポートはしてくれますが、原則は自己責任のもとにあります。
最終的な責任は自分が負わなくてはなりません。

であれば、職場の自分への期待にはできる限り応えんと努力しながらも、自分自身できちんとその期待に応えうる『限界ラインを敷く』ことです。
もし、限界を超えかかっているなら、上司に相談してみることです。
相談が聞き入れられず、限界を超えてきたと感じたなら、勇気を出して病院に行くことや休むことも必要です。

このように精神的疲労に対しては、自己責任でもって自分を守ることが重要ではないかと思います。

この記事を書いたプロ

いずみハートクリニック [ホームページ]

精神科医 泉和秀

兵庫県神戸市東灘区岡本2-7-3 ピークス岡本3F [地図]
TEL:078-453-8010

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