コラム

 公開日: 2011-03-17 

悲しみにとらわれるとき

今回の東日本大震災もそう。
これほどの大事件ではなく、身近な人に対して申し訳ないことをしたと思っているときなどもそう。

悲しみにとらわれるとき、人は自分に対して何かしら罪悪感を抱き、自分ももっと苦しまなければいけないと思ってしまうことがあります。

テレビなどの報道を見ていると、その映像からは悲しみと苦しみが伝わってきます。
同じ人間として、その現実から目をそらさずに向き合う姿勢は大切なことです。
しかし、一旦その事実を知ったなら、必要以上にそうしたテレビを見るべきではないと思います。
テレビなどの報道は、自分の心の中の不安を増大させ、悲しみや苦しみを大きくする作用があります。
そのことに気付き、自らまでも不幸にならないことです。

大切なのはこの世界からひとりでも多くの人の不幸を少なくし、幸せを増やしていくこと。
震災に見舞われた人に対して、今の自分に何ができるかを考え、自分のできることをする。
具体的な行動が難しい人であれば、祈るだけでもいいかもしれません。
その心は、人間としてのすばらしい心だと思います。

ただその人たちを思うなら、思うからこそ私たちまで不幸になって力を失わないこと。
テレビなどの報道は大切ですが、視聴者の心までは考えていません。
今、自分の心の中に強い不安があったり、悲しみや苦しみにとらわれやすかったりする人は必要以上に見ることを止めることです。
自らの心を守ることです。

そして、悲しみや苦しみにある人たちを思えばこそ、まず自らが明るくあることです。
赤ん坊の笑顔が人々の心を癒すように、明るい人の存在が周りの人の光になります。
悲しみや苦しみの中にある人たちに無関心になって、明るくいなさいということではありません。
悲しみや苦しみを知ればこそ、それを見て不安を強くし、罪悪感を抱いて自らも苦しむという境地を超えて、明るくいるように努めることではないかと思います。
そして、自分の個性を生かし、自分の道によって、具体的に少しでも人々の幸せに貢献できるようになっていくことだと思います。

この記事を書いたプロ

いずみハートクリニック [ホームページ]

精神科医 泉和秀

兵庫県神戸市東灘区岡本2-7-3 ピークス岡本3F [地図]
TEL:078-453-8010

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