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 公開日: 2016-06-01  最終更新日: 2016-06-23

キャッシュフロー経営のススメ


売掛金や受取手形、買掛金、支払手形などは、帳簿上の数字であり、現在の現金残高と一致するわけではありません。そのため、決算書上では黒字となっていても手元に現金がない、つまりキャッシュフローがマイナスになっていて、今月末の支払いの資金繰りがつかないといった場合もあります。

決算書上では黒字にも関わらず、今月末の資金繰りがつかないということは、黒字倒産となってしまう危険性もあります。特に金融機関の融資姿勢の難易度によっては、手元にどの程度の現金が残っているかは企業経営をしていく上で大変に重要なポイントとなっています。

今回は、現金資産の増加を重視するキャッシュフロー経営について詳しくご説明します。

現金収支を重視したキャッシュフロー経営

企業を経営していく上で貸借対照表や損益計算書は、利益や費用の動きを把握するには便利ですが、実際の現金の動きとは一致していません。これが冒頭でも言及したような黒字倒産にも結びついていきます。

そのため健全な企業経営を行っていくにはこれらの決算書の把握に加え、キャッシュフロー(現金収支)をしっかりと把握することが重要となります。

貸借対照表と損益計算書により利益、費用の動きを確認しつつ「キャッシュフロー計算書で今、自由に使えるキャッシュがいくらあるのか?」、そして「そのキャッシュをいかに稼ぐかの指標としていくこと」が、キャッシュフロー経営の基本的な考え方となります。

キャッシュフロー経営が求められる背景

上場企業では、2000年3月期からキャッシュフロー計算書の作成が義務付けられています。中小企業においても、銀行など金融機関から融資を受ける際にキャッシュフロー計算書の提出を求められることがあります。

これは金融機関が不良債権の自己査定を行った際に、それを算定する金融庁がキャッシュフロー計算書をチェックすることに基づいています。現在、自由に使えるお金が多いかどうかが、融資を行う上での重要な判断基準となっています。

このようにキャッシュフロー経営は、経営基盤強化だけではなく、金融機関など利害関係者の信頼確保のためにも重要な指標として求められるようになっています。

キャッシュフロー経営が指し示す企業が進むべき道

キャッシュフロー計算書を作成することで、企業は今まではわからなかった借入金にかかる支払利息の負担能力、外部からの資金調達への依存度をしっかりと把握できるようになります。

またキャッシュフロー計算書によって、自社が何によって一番、キャッシュを稼いでいるかを知ることも可能になります。黒字倒産を防ぎ、自社の信頼度を上げるだけではなく、今後の道しるべともなるキャッシュフロー経営を取り入れてみてはいかがでしょう。

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