日本酒のプロ
コラム
2010-07-23
◆蔵元ご紹介シリーズ◆ No.70 白瀧(しらたき)

▲蔵の冬景色
川端康成の小説『雪国』の舞台にもなった湯沢町は、新潟県の風光明媚な
三国山脈の麓に位置する街です。
シベリアから吹く季節風が山脈に当たって同緯度では世界一の降雪量を
もたらし、降る雪はフィルター効果を発揮して空気中のホコリを落として
清浄な空気をもたらし、酒造りに最適な環境となります。
屋根まで降り積もった雪は春にはいっせいに溶け始め、ゆっくりと地下に蓄積し、
豊富な伏流水となり、この柔らかく美味しい水が白瀧の仕込み水となります。
蔵は越後と関東と結ぶ旧三国街道沿いの、新潟県内の蔵ではもっとも高所、
標高350mにあります。
蔵の創業は今を遡ること約150年前の安政2年。初代の湊屋藤助は、
湯沢の谷地に湧く豊富な清水で酒造りを営みました。
蔵の前の道は旧三国街道で、湯沢宿から上州湯宿までの7里は三国峠を
はさみ越後と関東を結ぶ重要な交通路として賑わい、街道を往来する旅人や
馬方に酒を売り繁盛したと言います。
明治20年「酒づくりはまず品質」だと考える三代目・藤三郎が、寺泊野積から
杜氏を迎え泉流の酒づくりを導入。
泉流の銘酒には白の字を用いていたので、それまでの酒銘、湊川の外に
白瀧を上級酒とするようになりました。
豪雪地帯湯沢で醸す白瀧は、柔らかく飲みやすい酒質と、上品な甘味と
気品ある香りが調和しています。仕込み水には越後湯沢の地下水を
地下数十mから汲み上げ使用。この柔らかく美味しい水が「白瀧」の
味の基本を作ります。
白瀧は水に恵まれ、水を味わいのコンセプトとして醸したお酒です。
うまい岩清水のような清涼感のあるほのかな甘味が感じられ、
それでいてさらりとしていて後口は、切れの良い淡麗辛口の特徴を
備えています。
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