コラム

 公開日: 2017-06-27 

東洋医学で見る梅雨

じめじめとした梅雨の時期は、なんとなく身体の重さやだるさを感じたり、食欲がなくなったりと、天気と同じように体調もすっきりしないことが多いもの。
東洋医学では、このような湿気の多い時期の体調不良を
「湿(しつ)邪(じゃ)」と結びつけて考えます。
湿は自然界に存在する6気「風(ふう)・寒(かん)・暑(しょ)・湿(しつ)・燥(そう)・火(か)」
の一つ。これらが人体に入って身体に悪影響を及ぼすと、
6つの邪気「六淫邪気」となります。
(風邪・寒邪・暑邪・湿邪、・燥邪・火邪)
これらの邪気は「五行論」という
東洋医学のならではの考え方に大きく関与します。

湿邪とは【自然界の湿という気が体内に侵入し病気の原因となること】です。
五行論(ごぎょうろん)でみる湿の位置
五行論とは自然も人も五つの要素(木火土金水)
から成り立っていると説いた学問の事を言います。
それぞれ対応する臓、腑、味、感情、季節などが存在します
それらをまとめたのが右の図になります。
特に梅雨時期は右下の土の部分に注意が必要です。
東洋医学における五臓は「肝・心・脾・肺・腎」ですが、
これは西洋医学でいう臓器と同じものではありません。
東洋医学でいう肝=西洋医学でいう肝臓ではなく別物
と認識する必要があります。
そして湿の影響を最も受ける臓腑が脾(ひ)と胃です。
中医学でいう脾とは、消化器系の機能を司るところ、また血液の運行をコントロールし、全身の肌・肉・筋肉・血管を養う働きを担っています。
脾胃は、食べたものからエネルギーをつくり出す源なので、脾胃が弱ると、体内でエネルギーが十分に作られず、ついついすぐエネルギーになる甘いものに手が行きます。しかし砂糖の甘さは、その時は良いですが、少しすると喉が渇き、水分がほしくなります。水分を摂ることで、胃腸はまた弱ってしまい、さらに湿邪が生まれる原因をつくってしまいます。








湿邪の特徴
湿を理解するには、スポンジを想像してみてください。
スポンジが水を吸うと重たくなり、水分が下に溜まりは冷たくなります。
これが湿の影響です。体が重たくなり、冷えやすくなります。
そして体にとって不必要な水分である「湿」は、気血の流れを邪魔して
痛みを生じさせたり、溜まってむくんだりします。
湿は下に沈む性質があるので、むくみは足に出やすいのですが、たまにその他の部位にも出ます。もし頭がむくんでしまうと、圧迫されて頭痛がおきますし、関節でおきると関節痛が生じます。


そとの湿気にくわえて、体内でも湿邪は発生します。湿邪は体内では、腎や肺、脾胃などの内臓機能の低下によって生まれますが、この大きな原因は【飲食の不摂生】です。
冷たい麦茶などや、氷の入った飲み物、冷たいビール、冷蔵庫で冷えたフルーツやサラダ、刺身、アイスクリームなど、特に冷たいものの摂りすぎや、水分の摂りすぎにより、脾胃(消化器系)の機能が低下してしまうと、脾胃が持っている水分の吸収と運搬機能が低下し、水分代謝が低下して、むくみや体の重さ、下痢や消化不良などの症状になって現れます。

























体内の「湿」の有無の判断法
1.大便を見る
a.大便の形
軟便で形が崩れていたり下痢が続いていたら、体内に湿があると思って間違いありません。
また便の形はしっかりしていても、粘り気があって便器にこびりついてしまうようなのも、湿気は粘り気を特徴としますので、体内に湿がある証拠といえます。
脾は水湿の運化作用がありますので、脾の機能に問題があると水湿が完全に運化されず、体内に溜まってしまうのです。大便の形が崩れているのは脾の症状の表れであり、体内に湿気があることを示しているのです。もし便器を覗き込むことが出来なければ、トイレットペーパーを見ても分かります。大便が正常なら、2~3度できれいになりますが、何度も繰り返さないときれいにならなければ、やはり体内に湿があるということになります。
b.大便の色
正常な大便は、バナナのような円柱形でキツネ色です。
もし青や緑で形も小さければ、肉の食べすぎと運動不足で湿邪が溜まっている状態です。
また便秘が続いていて、やっと出たと思ったら下痢や軟便になってしまうなら、体内の湿気はかなり酷い状態と考えられます。この状態が長く続くと、粘性が増して大便が腸内に留まります。宿便は体内で毒素を生み出し、万病の元となります。











2.舌を見る
自分の舌を見てみましょう。東洋医学では舌診といって舌を見て体の状態を診ます。
健康な状態なら、舌はピンク色で潤いがあり、舌(ぜっ)苔(たい)は白く薄く広がっています。
舌苔が白すぎて潤いがあるなら体内は寒の状態であり、舌苔が粗く、または厚く黄色味を帯びていれば湿熱があることを表しています。また湿の影響で舌がむくみ厚くなりやすく、歯(し)痕(こん)舌(ぜつ)といい
歯の跡が舌にあることもあります。

3.朝のチェックポイント
朝、歯を磨いた時に吐き気がする、咽喉の辺りに何かが絡んでいるようで痰を吐く、髪の毛が脂ぎっている、顔がテカテカしている、寝ている間に涎が流れている、耳の中が湿っている、陰部がじめじめして痒い、早起きすると下半身がだるい、これらは皆、湿の典型的な症状です。



食べ物で湿邪対策




■生姜やネギ、三つ葉やセリなどの香味野菜やかんきつ類は、その香りで、胃腸の働きを活発にし、体内の余分な水分である湿の排出を助けてくれます。冷やして食べると湿を生む原因ともなりかねないので、かんきつ類などは冷蔵庫に入れずに、常温で食べるようにしましょう。
胃腸の動きをスムーズにするおすすめの食材は、しそ、葱、ショウガ、柚子、三つ葉、山椒、唐辛子、ニンニク、にら、柚子、レモンなど。
■キュウリやスイカなど、利水作用のある食材もおすすめです。気を付けたいのは、トマトやキュウリ、冬瓜など、これらの食材の中には、利水作用と同時に、身体の余分な熱も奪うものもあるので、冷え気味の方は常温または火を通して摂るようにしましょう。
利水のおすすめ食材は、緑豆春雨、黒豆、西瓜、メロン、蛤、白菜、アスパラガス、きゅうり、グリーンピース、高菜、とうもろこしのひげ、緑豆や小豆、インゲンマメなどの豆類、ハトムギ、とうもろこし、冬瓜、セロリなど。
■米や棗などが持つ自然の甘味は、脾胃の働きを助け、弱った機能を元気にしてくれます。
胃腸を元気にしてくれるおすすめ食材は米、棗、山芋、キャベツ、サツマイモ、かぼちゃ、人参など
■唐辛子や生姜など辛いもは汗をかかせ余分な水分を発散させてくれます。
発汗を促す辛味食材は、とうがらし、ショウガ、香辛料などです。
ただし市販のルーを使ったカレーは脂肪が多いので要注意です。また、のぼせや皮膚トラブルを抱えているかたもこれらの食材は避けた方が良いです。

冷たいもの、水分はとにかく摂りすぎ注意です。特に外が暑くなってくると冷たいものを欲してしまいますが、冷たいものや過剰な水分は胃腸機能を低下させてしまうことを覚えておきましょう。養生法では「井戸水より冷たいものは摂るな」と言われています。冷たいものが増える夏こそ温かいものを摂りたいものです。同じ理由から野菜も生で食べるより、火を通して食べるほうがおすすめです。
湿の影響を最小限にするためには、食べるものも飲むものも、生のまま、冷たい状態で摂らず、加熱して摂るようにしましょう。そして辛いものを少し摂り、汗をかいて余分な水分を発散するようにしましょう。

今ではスーパーで季節外れの物でも手に入るので特に季節の食べ物を考えなくなりました、しかし
これまでの食事療法もそうですがその季節の食べものを中心に摂取するのが食事療法の基本であ体の調子を自然に整えてくれます。

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