コラム

 公開日: 2015-12-21  最終更新日: 2016-05-08

解決!捨てられない服からクローゼットを救う、納得の整理収納法

あふれる服を解決する方法は「捨てる」だけじゃない


タンスの肥やしになっている、全く着ていない服。高かったから、思い出があるから、まだ傷んでいないから捨てられない。そんな思いのある服は、シーズン中一度も袖を通されることなく、衣替えのたびに、クローゼットと衣装ケースを行ったり来たり。その間にも、新しい服はどんどん仲間入りしてくるため、服は必然的に増え続けていきます。

「どんどん増えていく服で、クローゼットが埋め尽くされ困っている」と、あたかも服が自然発生し、クローゼットを侵略したような話になっている場合があるのですが、元をただせば、自らが服を減らさないでいるところに、さらに増やしているだけ。増減バランスが悪いのです。服を適正量に維持しようと思ったら、減らすか増やさないかしてバランスを保つこと。単純明快です。



ところが、たとえ原因は分かっていても、問題はそう簡単には解決しません。なぜなら、「着ない服は捨てられないけれど、新しい服は買いたい」からです。ですから、そこをクリアーにしないことには、この矛盾からくる服の増殖を解決することはできません。

まずは、着ない服の分析から始めましょう


クリアーにするためには、まず服の分析をする必要があります。着ない服とひとくくりにいっても、その理由はそれぞれ違うからです。なぜ着ないのか一枚ずつ理由を見極め、それに沿って適切に対処するのです。対処とは、「手放す」か「活かす」か、その二つのうちのどちらかを選択するということ。タンスの肥やしを減らしていくには、「着ない服そのものをなくす(手放す)」か、「服を着ないという状況をなくす(活かす)」か、この二つの手段以外に道がないからです。

そしてこの問題は、そもそも手放させないことに端を発しています。手放せるのなら最初から問題は起きていないのです。ですから、手放すことだけで解決するのは難しいと考え、活かすという方法を積極的に取り入れ解決をしていきます。

分析その1 着ることができない服


では、着ない服にはどのようなモノがあるのでしょうか。まずは、そこから分析してみましょう。

着ない服は、大きく二種類に分けることができます。ひとつは着られる状態にない服、つまり着ることができない服。もうひとつは着られる服、すなわち着ることができる状態にはあるけれど着ない服です。



着ることができない服には、古すぎる、傷んでいる、サイズが合わない、似合わないなどの理由があります。特に、古すぎたり激しく傷んでいたりという理由である場合、これは持ち主に限らず、人に着てもらえる状態にないモノ、もはや服としての機能を果たしていないモノになります。残念ながら、着られないモノは持っていても服として役に立つことはありません。これに関しては、潔く手放すことです。ただ、ゴミとして出してしまうと活かすことができないので、地域のリサイクルに回す、服の一部を使ってリメイクする、雑巾やウェスとして使うなど、服とは違う形で活かすということを考えます。

次に、傷んではいないがサイズが合わずに着られない、似合わないから着られないという服に関しては、自分は着られなくても他の人に着てもらえる可能性があります。知り合いにあげる、リサイクルショップに売る、寄付をするなど、自分は活かせないモノを、自分以外の人に使ってもらうことで活かすと考えることができます。

また、着られない服のサイズが、本当は着たい理想体形の服である場合は、着られる可能性が残っている。もっというと、可能性を残したいモノです。そこで、他に回すのではなく保管することも有効です。その場合は、着ている服とは別に保管しスタンバイさせます。「○○キロ痩せたら着る服」などと具体的な目標をラベルにして、衣装ケースの前面に貼ると、忘れることを防止するだけでなく、理想体型づくりへのモチベーションにつながります。

これが逆に、今がまさに理想体型で、着られない服が理想のサイズではない場合、保管することが自分を甘やかすことにつながってしまうかもしれません。それは、リバウンドに対して準備していることになるからです。それでも保管するべきか否かは自分で見極める必要がありますが、たとえ保管することにしたとしても、クローゼットには戻さず、今着られる服とは別保管しておくことが大切です。クローゼットには着られる服だけを並べるのが、中を適正量に保つ鉄則だからです。



分析その2 着ることができる服


厄介なのは、大きく二種類に分けたうちのもうひとつ。着られる状態にありながら着ることのない服、服の状態にもサイズにも問題はないが着ない服です。問題がないのでますます手放せず、クローゼットを圧迫していくのです。

問題がないのに着ないのには、どのような理由があるのでしょうか。古くなってもいない、傷んでもいない、サイズもぴったりなのに着ないのであれば、その理由は、その服に強い思い入れがあるからか、逆に、全く思い入れがないからかのどちらかと考えられます。

その服が何かしら思いの入った特別なモノで、着ることはないが手放せないというのであれば、それはもはや服であって服ではない、思い出の品です。服でない以上クローゼットに入れるべきではありません。メモリーというカテゴリーとして別保管しましょう。

逆に、そのような思い入れは全くないが手放せない着ない服の場合。着ない理由を考えてみると、ひとつには、新鮮味がなくなり着る気が起きなくなってしまっている、つまり飽きてしまっているのが理由と考えられます。また、似たような服を何枚も持っていて、手前の服ばかり着ているという場合もあるでしょう。いずれにしてもそれらの服は、容赦なく入ってくる新しい服により、どんどんとクローゼットの奥へ奥へと押しやられ、ますます手にしてもらえる可能性が低くなり、結果、シーズン終わりの衣替えの時に、ようやく持っていることを思い出してもらえるのです。



片づけ本には、「シーズン終了時には、今シーズン一度も着なかった服を捨てましょう」と書かれています。ですから、それに従って捨てようと試みるかもしれません。ところが、捨てようと手に取ったその時、スイッチが入ってしまうのが「もったいない」という心理です。そこで、とりあえず決断を来シーズンまで先延ばしにするべく、シーズンオフの服として衣装ケースに収納してしまいます。ケースに入れてしまえば見えなくなり、着なかったという事実も忘れられ、そして来シーズンも来々シーズンも同じことを繰り返すのです。正確には、服の量が毎年増加しているので、行為は同じでもその量はかさ増しされています。衣装ケースに収まりきらなかった服を、あわてて買ってきた専用圧縮袋に入れガチガチに固め、四苦八苦しつつ何とか蓋を閉めるのです。

おそらくこれが、クローゼットを圧迫している着ない服の大半を占めていると考えられます。ですから過密化を解決するには、それらの着ない服に適切な措置を取り、毎シーズン繰り返されるジレンマを終わりにしなければなりません。

実は、これらが毎年繰り返されるのには、ひとつ大きな原因があります。それが服であふれるクローゼットを作り出しているのです。その原因とは、見極める時期を間違えていること。つまり、服を手放すか否かを、シーズン終わりの衣替えの時点で判断するべきではないということなのです。

服があふれる原因は、見極めのタイミングにあった


シーズン終わりの時点で判断するということは、そのシーズン中の実績を基準に判断するということです。着たのか着なかったのかという事実だけを見て判断するので、着られるのか着られないのかという服そのものの可能性は判断材料に含まれず、着た実績がない場合は不要と判断して潔く手放さなければなりません。ところが、実際はそれができません。なぜなら、その時になると、「もしかしたらまだ着るかも」という気持ちが芽生えてしまうからです。

つまり、もったいないという気持ちには、その服をこれまで着ようとしていなかったため、本当に必要ないと決心できるほど判断材料がない、よって見極められていないというのが理由です。また、しっかり着ようとしていなかったことから、ほとんど着ていないのに捨てるということに罪悪感が働いてしまうことも、理由のひとつでしょう。何回か着て「着心地が悪い」「合わせにくい」「私らしくない」と分かっていれば、「もういいだろう」と判断がつきやすくなるはずだからです。

着なかったという事実を判断材料に手放さなければならないのに、皮肉なことに、着なかったという事実があるがゆえに手放せないのです。ということは、その服を着なかったからといって判断がつけられるわけではなく、その服が着こなせる可能性が低いと分かって初めて手放すことができるということ。つまり、シーズン終わりで服が処分できない人は、服は着たのか着なかったのかという実績で判断するより、着る気にさせるか、させられないのかという服のポテンシャルで判断すべきということです。

その判断基準で考えようとするのに、そのタイミングがシーズン終わりであると、確かめる機会がないため可能性を探ることができません。着られるかどうかを考えるには、鏡の前で着てみて、実際に着て出かけてみて、友人の意見を聞いてみて…ということより探っていく必要があるからです。ですから、服を判断するタイミングはシーズン中、できればシーズン初めがベスト。シーズン終わりは、過去の実績で判断するためのタイミングであるということです。

着ない服にもう一度スポットライトを当ててみよう!


シーズン初めに衣替えで服を出したら、いろいろな組み合わせでコーディネートを試みて、活かす可能性を探ってみます。そのままではタンスの肥やしになりそうな服に、お気に入りのアイテムを合わせてみたり、小物やアクセサリーを重ねてみたり。着こなしの達人の本やブログを参考にすれば、今まで思いつきもしなかったコーディネートが、見つかるかもしれません。それにより活かせそうなら残せばいいし、どうしても活かす道が見いだせなければ手放せばいいのです。なぜなら、やはり着ない服は持っていても役には立たず、ただクローゼットを圧迫するだけ。リサイクルショップやネットオークション、NPO団体に寄付をするなど、サイズの合わない服同様、ほかの人に活かしてもらう方法を探ることです。

また、似たような服が複数ある場合、そのままでは適正量オーバーになります。その中の一枚か二枚を手元に残し、それ以外は手放すか、あるいは服を消耗品としてとらえ、ストックとして別保管するのも一つの方法です。



着ない服は、着ない理由によりその対処法が異なります。そこを知ろうとせずに、着なかったから処分するという進め方は、活かす努力をしないまま手放すこと。そのため心残りや罪悪感が生まれます。一度でも活かすことを考えトライしてみれば、自ら納得の上で手放すことができるうえ、もちろん着ていなかった服を復活さることができれば、新しい服を買わなくてすむため、クローゼットにもお財布にも優しいプラスの結果が生まれます。

今からでも遅くはありません。今日は一日鏡の前で、ファッションショーをしてみるのはいかがでしょう。

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