コラム

 公開日: 2015-12-13 

いつも片づけているのに片づけが一向に終わらない、そのワケは?

片づけが終わらないジレンマ


突然ですが、あなたの周りにこのような人はいませんか。

『いつも「片づけたい」「片づけなきゃ」と言っている。流行りの片づけ本を知ればそれを買い、収納特集の雑誌を見つければそのワザを真似てみる。おススメ収納雑貨があると聞けば迷わず手に入れ使ってみて、一生懸命片づけている。ただ、年がら年中片づけている割に、一向にそれが終わらない。たとえ、片づけた直後はスッキリしたように見えても、あっという間に元の雑然とした状態に。そして相変わらず「片づけなきゃ」と言っている。いつまでたってもその繰り返し』

いかがですか。このようにしょっちゅう片づけている、片づけの苦手な人。意外に思うかもしれませんが、片づけが苦手と言っている人の中には、実はそんなに片づけが嫌いじゃないという人がいます。嫌いじゃないどころか、むしろ興味があったり好きであったりという人は少なくありません。

そのような人は、いつも頭のどこかで片づけのことを考えているし、思い立っては家の中のどこかに手をつけています。それ自体は大変結構なことなのですが、残念なのは、その労力に対してあまり成果が表れない、あるいは効果が続かないこと。その結果、いつしか片づけの終わりが見えない生活に陥ってしまうのです。



もしかして、片づけに終着点などないのかも。いつまでたっても終わらなければ、そう疑いたくもなるでしょう。ですが、安心してください。片づけに終わりは存在します。もちろん、生活が変わる度にそれに合わせて家の中を変えていく必要はあるので、長い目で見ると、それが一生続く可能性は出てくるのですが、少なくとも、その時々で求めている暮らしを実現するのに、片づけの終着点はちゃんとあるのです。

それなのに、片づけに終わりが来ないのはどうしてなのでしょうか。それにはちゃんとした理由があります。そのキーワードは「整理整頓」。実は、終わらない片づけのしていることが整理整頓だからなのです。

片づけを長引かせている原因が整理整頓?


整理整頓とは、職場や学校で片づけを促す時の常套句。それが終わらない片づけを引き起こしているというのは、いったいどういうことなのでしょうか。

それを説明するのには、まず、片づけをするときに使われる「整理整頓」と「整理収納」という二つの言葉の違いから説明する必要があります。似たような二つのこの言葉は、往々にして同じような意味に取られがちですが、作業の内容が全く違います。

整理整頓というのは、どちらかというと見た目を整える作業に当たります。たとえば、置かれたままのゴミを捨ててみたり、机の上に散乱しているモノを一か所にまとめてみたり、出しっぱなしのモノを元の場所に戻してみたり。スッキリきれいな状態に見た目を整えることを整理整頓といいます。



一方整理収納とは、家の中の土台、基礎、システムを作ることを言います。所有しているモノを分け、収納する場所を決め、そしてそれを機能的に作りあげること、それが整理収納です。出しっぱなしのモノを元に戻すといった整理整頓作業の、その「元」の部分を作ることが整理収納という作業になります。



整理収納が整理整頓の「元」の部分を作るということは、つまり整理収納で土台を作らなければ、整理整頓ができないということになります。机の上に出しっぱなしになっているモノを所定の位置に戻そうとしたとき、そこが決められていなければ適当にしまい込むだけになってしまうし、そこが機能的に作られていなければ、無理やり押し込むだけになってしまうからです。

つまり、いつも片づけているはずなのに一向に終わらないのは、いきなり整理整頓から始めてしまうのが原因です。土台が整っていないのに、見た目を整えることだけで片づけようとしてしまうのです。当然ながら「元」の部分がきちんと作られていないその片づけは、すぐに行き詰まってしまいます。行き場の決められていないモノ、収めるスペースが足りないモノ、重複するモノ、カテゴリーが定かでないモノなどで埋め尽くされ、すっきりと見えたその場所が、あれよあれよと言う間に元の雑然とした状態にリセットされてしまうのです。



それはたとえたら、痩せたいと思っている人が、体型を隠してくれるダボッとした服を着ることで、問題を解決しようとしているようなもの。その場はなんとか取り繕えますが、根本的な解決にはなっていません。ダイエットをしようと思ったら、やはり体型を変える努力が必要不可欠なのです。ところが、そのような服を着ることがダイエットと言えないことは分かっていても、見た目を整えるだけの整理整頓が、根本的な片づけにはならないということには気づきにくいのです。

結果、自分では一生懸命片づけているつもりが、実際は、上澄みを右から左に動かしているだけになっていることも。それを片づけと思っているので、片づけても片づけてもその片づけが終わることがないのです。

終わらない片づけの解決法とは


それでは、それを解決するにはどうしたらいいのでしょうか。

まずは、整理収納という作業をして、家の中の土台部分をしっかりと作ることです。土台を作るというのは、言わば片づけをするうえでの基礎工事。所有する全てのモノを分別し、定位置を決め、機能的に作ります。片づけの終着点にたどり着きたいと思ったら、この最初の土台作りを避けることはできません。

今までそれをしてこなかったとしたら、その作業はおそらく一筋縄ではいかないでしょう。それは、家の中のモノひとつひとつと真っ向から向き合う作業だからです。ですが、ひとたびそこを作り上げてしまえば、その後は格段に暮らしやすくなります。たとえ暮らしぶりが変わっても、それに合わせて家の中をカスタマイズすることは、さほど難しくありません。なぜなら、どこに何がどれだけ収まっているのか、自分でちゃんと把握できているからです。

そこをしっかりと整えたのち、その状態を維持できるよう日々心がけるのが整理整頓という作業なのです。出しっぱなしになっているモノを「元」の場所にしまえばいいだけなので、簡単な整理整頓だけで居心地のいい状態がキープできます。また、機能的な収納は取り出しやすく戻しやすいため、生活をストレスレスに激変させてくれるでしょう。暮らしやすさのレベルが格段に上がるのです。



まずは整理収納で土台作りをしてこそ、その後の整理整頓が活きてくるということ。この順番を守ることが、終わらない片づけジレンマから抜け出せる方法といえるでしょう。

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整理収納アドバイザー 遠藤亜紀

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