コラム

 公開日: 2015-10-25  最終更新日: 2018-05-16

住まいを整えるとアンチエイジングにつながる、うそのような本当の話

アンチエイジングに必要なもう一つの柱




シニアになると気になってくるのが、アンチエイジング。その目的は、美容から体力増進までさまざまですが、誰もが無関心でいられないのは、健康維持と認知症予防ではないでしょうか。見た目が衰えたところで暮らしが不自由になることはありませんが、健康を害する、体力が衰える、気力がなくなる、理解ができなくなるなどの身体能力の低下は、生活に支障をきたし暮らしが立ち行かなくなる恐れがあるからです。

いくつになっても今まで通り、他人に迷惑をかけず自力と自己決定により暮らすことが多くの人の願いであり、その生活こそが人間の尊厳を保ち、生活の質(QOL)を守ることにつながっていきます。それゆえに、「バランスのとれた食事」「適度な運動」「脳トレ」などを積極的に取り入れ、老化を少しでも遅らせようと努めるのです。



その三つの取り組みが、一般的に考えられているアンチエイジングの代表ともいえる三本柱ですが、是非そこに加えて欲しいもう一本の柱があります。それが「住環境整備」です。その必要性はまだあまり認知されていませんが、実はアンチエイジングの鍵をにぎる重要なキーワードです。

ポイントは、「身体能力」ではなく「自活能力」


食事、運動、脳トレなどの取り組みは、自らの身体能力を維持向上させることが狙いです。ですが、アンチエイジングの最終目標は、実はそこではありません。前述のとおり、可能な限りそれまでと同じ生活を自分の力で送ることです。つまり、身体能力向上はアンチエイジングのための手段であって目的ではないということ。身体能力向上により「いつまでも自活できること」こそが、アンチエイジングの真の目的であり最終目標だといえるでしょう。

ところが、努力の甲斐あって身体能力が維持できているのにもかかわらず、自活のかなわない場合があります。その理由は、住環境の不適合。バリアフリー化がされていないなど、建物自体の設備が不十分というケースもありますが、家の中が雑然としている、モノであふれているなど、片づいていないケースも含まれます。

「モノが使いやすく配置されていない」、「どこに何があるかわからない」、「床が障害物だらけ」など、些細なことと思われがちな家の中の不備も、高齢者の暮らしにおいては、安全を脅かし動きを妨げる大きな壁となります。特に、長いことそこに住んでいる場合、加齢に応じた改善の必要性に気がつかず、若い頃と同じ状態で暮らし続けてしまいます。

その結果、身体能力にさほど問題がなくても、家の中で動くことが徐々に困難となり、やがて動かなくなるのです。それがさらなる身体能力低下を招き、ますます動けなくなるという負のスパイラルに陥ります。最終的には、生活不活発病(廃用症候群)を発症しかねない事態となります。

生活不活発病とは、重篤化すると寝たきりになってしまう可能性もある病。健康に問題がなかった人が、家を片づけていなかっただけで寝たきりになってしまう危険があるのだとすれば、できるだけ体力のある早いうちに家の中を動きやすい環境に整えておくほうが賢明です。動けなくなったあとに待っている暮らしは、アンチエイジングの目的からは程遠い、自力と自己決定のない不自由な生活だからです。



こんなにある!住環境整備から生まれる効果


住環境整備の効果は、生活不活発病の予防だけにとどまりません。自分でできる家事は、それ自体が立派なアンチエイジング。頭、手指、身体全体をフルに使うため、若返り効果が期待できます。
軽やかに動ける家事動線は、家事の負担を軽くしてくれます。楽になれば時間や気持ちに余裕が生まれ、活動が増えていきます。
片づいた家は、いつでも人を家に呼ぶことができます。交友関係が広がれば、さらに世界が広がります。広がった世界は好奇心を刺激し、気持ちを豊かにしてくれます。そして、充足感に満たされた暮らしが、明日への生きる活力へとつながっていくのです。その活力こそが、おそらく最も効果的で最強のアンチエイジングといえるでしょう。



一見、何の関係もなさそうに見えるアンチエイジングと住環境。実は、大いに影響します。ステキな未来のために、アンチエイジングは「食事」「運動」「脳トレ」「住環境整備」の四本の柱で立ち向かいましょう!

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