コラム

 公開日: 2013-12-17  最終更新日: 2014-08-01

パッシブデザインとは何か その要素1は断熱です

断熱がしっかりされていること

「断熱がしっかり」という言葉には、様々な要素が含まれます。
シンプルに表現すれば、「床・壁・天井(または屋根)に充分な断熱材が隙間なく入れられていて、
窓は枠もガラスも熱が逃げにくい性能を確保しているものを使い、
気密性が保たれている」状態であることが要求されます。

その状態でどの程度の断熱性能があるのかを表す数値に「Q値」(キューち=熱損失係数)
というものがあります。
これは、1件の住宅全体で、室内外の温度差1度あたり、どのくらい熱が逃げるかを表す数値です。
住宅の大きさに関わらずその性能を比較することができるように、
全体の逃げる熱量を床面積で割ったものが「Q値」です。
つまり、床面積1平方メートルあたりの数値になっています。
設計段階で計算して、その性能を設計します。
そして、丁寧に施工することでその性能を確保します。

日本の多くを占める温暖な地域(神戸も含みます)において、
この数値を2.7以下にしましょう、というのが今の日本の省エネ基準です。
実は新たに平成25年基準がつい先日(平成25年10月)に施行されましたが、
断熱性能に関しては、基本的にはほぼ同じ性能を求められています。
(性能を表す数値が変わりましたが)

ではこの「Q値2.7」とはどんな家でしょうか・・・。
特別高度な技術は必要ありません。
また、その性能を確保するための建材も今は多く販売されていますので、
これまでのものに比べれば少し割高になりますが、容易に入手できます。
費用対効果を考えれば、十分採用できる範囲だと思います。
Q値は小さいほど断熱性能が良いわけですが、費用とのバランスもあります。
できることなら、2.0くらい、を目指したいとは思っています。

そしてもう一つ大切なのが、気密性能です。
気密も設計だけでは確保できません。
工事の時にどれだけ気をつけて施工するか、にも関わる問題なのです。

気密性能を表す数値には「C値」(シーち)というものがあります。
これは出来上がった住宅で測定機を使って測ります。
測定段階で問題のある場所を見つけることもできるので、
完成したら測定することをお勧めします。
C値は 2.0平方センチメートル/平方メートル 以下が目標です。
これは床面積1平方メートルあたり、2平方センチメートル相当の隙間がある、
ということを表した数値です。
ですから、この数値も小さいほど気密性能が高い、ということになります。

断熱と気密は、パッシブデザインの大前提です。
これらが確保された住まいの中では、温度差が少なくなり、快適で健康に暮らせます!


(出典:始めてください 自立循環型住宅<(財)建築環境・省エネルギー機構>)

この記事を書いたプロ

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