Q&A(このプロの回答)

持分放棄等の登記について
お教え下さい。当方、十数年前に、一部資金を母と義母に出してもらい、土地付き一戸建て住宅を購入しました。住宅取得資金贈与の特例を知らず、出してもらった資金に応じた共有持分で登記しました。母も義母も年老いてきました。できるだけお金をかけないで、母や義母の持分を、私ないし妻の所有にする方法がありましたら、お教えください。
 共有持分放棄登記(当方の専有)にした場合、登録免許税、司法書士に頼む場合の費用なども教えて下さい。なお、母と義母の住所が変わっていますので変更登記も必要かと思います。
 また、遺産分割協議を経ての、母と義母の持分移転登記にした場合(義母の持分は妻に移転しますが)の、登録免許税、司法書士費用についてもお教えください。
 なお、不動産の課税価格は、土地約500万円、家屋約1000万円で、それぞれの持分は義母、母とも四分の一ずつです。

投稿日時:2009-01-08 21:04:14
法律

浅田勲 あさだいさお

浅田勲の回答

共有持分の変更登記について

はじめまして、司法書士の浅田です。


お母様及びお義母様の持分の所有権移転登記につき、現在の状況を再度確認の上、お母様及びお義母様が、生存中に手続を行う場合と死亡後に手続を行う場合の2パターンを説明させていただきたいと思います。


1.現在の状況

  ① 土地1筆 課税価格(固定資産評価額とします) 500万円
  ② 建物1戸 課税価格(固定資産評価額とします) 1000万円
  ③ 共有者 持分4分の2 御本人様
        持分4分の1 お母様
        持分4分の1 お義母様
  ④ お母様及びお義母様の現住所は登記簿上の住所から変更している。
  ⑤ 手続については、できるだけお金をかけたくない


2.お母様及びお義母様が、生存中に手続を行う場合

お母様及びお義母様が、生存中に手続を行う場合には、次の方法が考えられます。

①お母様及びお義母様の持分を、御本人様が買い取って単独名義にする。

②お母様及びお義母様の持分につき、御本人様が贈与を受けて単独名義にする(お母様及びお義母様が共有持分を放棄して、それぞれの持分を御本人様が受けて単独名義にする場合も同じ結果となります。)。

③相続時精算課税制度を選択して、お母様の持分につき御本人様が贈与を受け、お義母様持分につき奥様が贈与を受ける。

 上記①の方法の売買価格については、取引相場の価格を基準として決定する必要があり、それよりも著しく低い価格の場合、その低くなった分が贈与として認定され、贈与税が課税される可能性があるため、注意が必要です。できるだけお金をかけたくないという観点からみると、あまりいい方法ではないかもしれません。

上記②の方法については、多額の贈与税が課税されるため(上記①の買い取り価格よりは低額ですむかもしれませんが)、この方法もできるだけお金をかけないという観点からみると、あまりいい方法ではないかもしれません。
上記③の方法は、20才以上の子である推定相続人が、65才以上の親から、贈与を受けた場合に、相続時精算課税制度を選択して税務署に申告しておくと(申告については税理士の先生又は税務署にご相談下さい)、2500万円まで贈与税がかからないという制度です。できるだけお金をかけないという観点からみるとこの方法がいいかもしれません。しかし、制度については、税理士の先生に十分ご相談した上、選択することをおすすめします。
以下、この方法を選択した場合の登記手続及び諸費用等について説明いたします。

御本人様及び奥様が、相続時精算課税制度を選択した場合の本物件における登記手続のながれは、次のとおりです。

①お母様の住所変更登記
(登録免許税2000円)
②お母様の持分を御本人様へ、贈与による所有権移転登記
(登録免許税75000円)
③お義母様の住所変更登記
(登録免許税2000円)
④お義母様の持分を奥様へ、贈与による所有権移転登記
(登録免許税75000円)

以上、登録免許税合計154000円に、司法書士費用63000円及びその他実費(閲覧・謄本費用・交通費など)を加算しますと、登記費用は概算で、約23万円になります。
あと、法務局で手続してから3か月後ぐらいに、御本人様と奥様宛に、県税事務所から、不動産取得税93700円ずつ(合計18万7400円)の請求がきます(建物によっては、不動産取得税が減額される場合もあります)。
以上、この手続の費用の総額は約42万円となります。

なお、生前に手続きする場合は、お母様及びお義母様の意思表示に問題ない状態(認知症等ではない)で、手続きすることが必要です。


3.お母様及びお義母様が、死亡後に手続を行う場合(遺産分割によりそれぞれ御本人様及び奥様が相続する場合)の登記手続及び費用は下記のとおりです。

お母様がお亡くなりになられた場合

・相続による御本人様への所有権移転登記(住所変更登記は必要なし)
(登録免許税15000円)

以上、登録免許税15000円に、司法書士費用63000円及びその他実費(戸籍取得費用・閲覧・謄本費用・交通費など)を加算しますと、登記費用は概算で、約10万円になります。

お義母様がお亡くなりになられた場合

・相続による奥様への所有権移転登記(住所変更登記は必要なし)
(登録免許税15000円)

以上、登録免許税15000円に、司法書士費用63000円及びその他実費(戸籍取得費用・閲覧・謄本費用・交通費など)を加算しますと、登記費用は概算で、約10万円になります。

以上 死亡後に手続きする場合の、この物件に関する登記費用は約20万円となります。

その他遺産がたくさんある場合は、相続税がかかることがありますので、税理士の先生へのご相談をおすすめします。


4.以上、ご検討の一助になりましたら幸いです。


回答日時:2009-01-09

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