コラム

 公開日: 2017-03-25 

任意売却と競売を比較した場合のメリットデメリット

住宅ローンが残っている家を売却するには「一般売却」「任意売却」「競売」の3つの形態があります。

そのうち「任意売却」と「競売」との比較を中心にお話ししましょう。

3つの形態について

住宅ローンが残っている家を売却する場合の3つの形態を確認しておきましょう。

■一般売却
住宅ローンが残っていても家を売ることはできます。ただし、「家の売却時に、ローンを全額一括返済する」という条件がつきます。

住宅ローンの返済がまだ2000万円残っているとします。家を売ることで売却代金2000万円が入るとすれば、それでローンの全額一括返済がすむわけですから、通常の方法で家を売却しても差し支えありません。

売却代金が2000万円ではなく1900万円とすれば「全額一括返済」に100万円足りないことになりますが、不足分を貯金などで補うことができれば、一般の不動産売却同様に家を売ることができます。

■任意売却
任意売却は、住宅ローンの契約を結んだ金融機関の同意を得たうえで家を売却する形態です。

住宅ローンの残りが2000万円あり、家を売ることで売却代金1500万円が入るとしましょう。
しかし、これでは「ローンの全額一括返済」に500万円足りません。この500万円を工面することができればいいですがそれができない場合、不足分500万円については別途返済していくこと及びその返済方法について、住宅ローンの契約を結んだ金融機関と協議し、金融機関の同意が得られれば、この状況でも家を売ることが可能になります。

■競売
住宅ローンの滞納が3ヵ月~6ヵ月続くと、銀行など金融機関は競売の手続きに入ります。
裁判所に申立てを行い、競売によって家を売却し、その売却代金から残った住宅ローンの残債(債権)を回収しようとするわけです。

裁判所から競売の許可がおりれば、あとは法律にのっとって家は競売されることになります。

競売と比較した任意売却のメリット

「競売」と「任意売却」を比べた場合、メリットが多いのは「任意売却」です。

■「合意」と「強制」
「任意売却」のメリットとして、まずあげられるのは「任意売却」は「合意」にもとづくものということです。
金融機関(債権者)と任意売却を申し出た側(債務者)が話し合い、「合意」することで売却が進められます。「競売」は法律による「強制」ですから根本的に違います。

■任意売却は市場相場に近い価格で売却できる
「任意売却」の場合、市場価格に近い価格で家を売却できるメリットがあります。
金融機関との合意があるとは言え、任意売却してもローンの残債がある場合は、それを返していかなくてはなりません。
家をより高く売ることができれば、その分だけローンの残債を少なくすることができます。「競売」の場合その性格上、市場価格の5~6割程度にしかならないのです。

■残債を分割で返済できる
任意売却によって家を売却してもローンの残債があれば、その返済義務があります。

しかし「任意売却」の場合、債務者の収入や生活状況に応じて、無理のない範囲で分割返済していくことが可能です。この点についても債権者の同意が必要ですが、分割返済が認められた場合、一般的に月々の返済額は5000〜30000円前後です。

「競売」の場合、分割返済はなく、一括返済のみになります。そのため「競売」による売却後、残債を返済できず自己破産に追い込まれる人も少なくありません。

■精神的な苦痛が少ない
住宅ローンの滞納によって「競売」にかけられることになると、その情報が公開されます。家の写真、住所などが業界誌やインターネットの不動産物件サイトに「競売物件」として公開されるので、家を手放すことを多くの人に知られるなど、精神的なダメージを受ける可能性も出てきます。
「任意売却」の場合、販売のために家の写真・住所が公開されるにしても、通常の不動産物件として公開されます。

競売と比較した任意売却のデメリット

「競売」と比較した場合の「任意売却」のデメリットは少ないと言えるでしょう。いくつかをあげるとすれば、次のようなことが考えられます。

■連帯保証人の同意が必要
「任意売却」をする場合、住宅ローンを結んだ際に連帯保証人があれば、その人の承認が必要になります。この連帯保証人と連絡が取れない、同意が得られないということであれば「任意売却」を行うことはできません。

■売却までの期間
一般的に家の売却期間は3カ月程度と言われていますのが、なかなか買い手がつからない場合もあります。「任意売却」もその点は変わりません。売却まで予想以上に期間がかかってしまい「競売」になることも考えられないことではありません。

■依頼先の選定
「任意売却」そのもののデメリットとは言えませんが、「任意売却」についての経験が浅い業者に依頼したために、家を希望価格で売れない、なかなか売ることができず「競売」になってしまうというケースも考えられます。

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